EA-BANK モーニングレポート
欧米景気の悪化懸念が強まり、ダウ下落(7.22 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。欧米での経済指標が悪化したことなどを背景に、経済の先行き不透明感が高まり、リスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時300ドル安水準まで下落するなど警戒感が高まりましたが、一方でインフレに対する警戒感が和らいだことで持ち直す場面もありました。ダウは一時180ドル高水準まで上昇したものの、結局137ドル安の31899ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大きく低下する展開となっています。経済指標が悪化したことを受けて米株に対する売り圧力が強まり、安全資産である米国債に対する買い安心感が強まる展開となりました。また、金融政策の先行きに対する思惑も利回りを押し下げました。米10年債利回りは2.75%台、30年債利回りは2.97%台でそれぞれ引けました。
為替相場 – 経済の先行き懸念で、円が買い戻される
為替相場では、ドルインデックスが下落となって引けました。米国債利回りの大幅低下などを背景に、ドルに対する売りの流れが強まりました。ただ、欧州債利回りも大きく低下したことなどを受けてユーロ/ドルは小幅に下落、ポンド/ドルは小幅に上昇となるなど、一方的な動きにはなりませんでした。結局ユーロ/ドルは1.02ドル台前半、ポンド/ドルは1.20ドル前後での引けとなりました。
円は大きく買われる展開となりました。ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円などが軒並み1円以上の下落となるなど、円に対する買い戻しの動きが強まる流れとなっています。世界経済の先行きに対する不透明感の高まりから、円に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ドル/円は一時136円を割り込む動きとなり、約2週間ぶりの円高水準となりました。売り一巡後は若干買い戻されたものの、136円台前半での引けとなりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドブレイクし、そのままバンドウォークとなって下値を拡大していましたが、目先は下げ止まりから持ち直す動きとなっています。上値は重いもののバンドの中心線まで持ち直しており、ここで抑えられるか上抜けるかで今後の展開が変わってきます。抑えられた場合はバンドの下限へ、上抜けた場合はバンドの上限へといった動きとなるでしょう。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きになっています。バンド幅が急速に縮小しており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況となっています。ただ、バンド幅はかなり拡大していたことから現状ではまだ縮小の余地がありそうで、まだ大きな動きにはなりにくいところではないかと思われます。バンドの中心線を挟んでの小動きが展開される可能性が高そうです。