EA-BANK モーニングレポート
ハイテク銘柄に買いが集まり、米株上昇(7.21 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。朝方はバイデン大統領がコロナ陽性などといった報道や経済指標を眺めた売りが強まり、ダウが一時340ドル安水準まで下落しました。しかし、バイデン大統領が軽症で職務継続といった報道や米国債利回りの低下を受けたハイテク銘柄の買いが意識されて持ち直し、結局162ドル高の32036ドルでの引けとなりました。引けにかけて買い意欲が強まり、日中高値圏での引けとなっています。
米国債市場では、利回りが大きく低下する展開となっています。経済指標が軒並み予想を下回ったことなどを受けて米国の金融引き締めが想定通りに進まない可能性が意識され、債券に対する買い意欲が強まりました。全体的に100bpを超える低下となっています。米10年債利回りは2.87%台、30年債利回りは3.04%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ECBが50bpの利上げを決定、クロス円底堅い
為替相場では、ドルインデックスが下落となって推移となっています。米国債利回りが大幅低下となる中でドルに対する売りの流れが強まる状況となっています。ECBが50bpの利上げを決定したことでユーロが底堅い動きとなっており、これもドルの上値を抑えました。ユーロ/ドルは1.02ドル台前半、ポンド/ドルは1.19ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドル売り圧力が意識されたことでドル/円が137円台中盤まで押し込まれる展開となっており、クロス円も上値の重さが意識される状況となっています。ただ、米株の上昇などを眺めて円売りの流れが巻き戻される展開となり、豪ドル/円などは底堅い動きを見せました。クロス円全体としては小動きに推移し、ユーロ/円は140円台中盤、ポンド/円は164円台後半での取引となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクする動きから調整の動きが入りましたが、上値は重く下値を拡大する展開となっています。バンドの下限の下落の勢いがかなり強くバンドウォークといった形にはなっていませんが、バンドの下限を意識しての動きであり、売り優勢の流れが継続しています。
現状、バンドの上下限中心線が下落する展開となっており、トレンドそのものが下向きです。一時的に買い戻しの動きが入る可能性はありますが、上値の重さが意識されて戻り売り優勢の局面となりそうです。目先は下値を拡大する動きであり、さらに売られる展開も視野に入れての対応が必要な局面です。