EA-BANK モーニングレポート
利上げ観測の後退で、米株持ち直す(7.14 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。朝方はインフレに対する警戒感などからリスク回避的な動きが強まり、ダウが一時628ドル安まで下落しました。売り一巡後は値ごろ感などからの持ち直しとなり、さらにウォーラーFRB理事が100bpの利上げに否定的な見方を示したことで警戒感が和らぎ、下げ幅を縮小する展開となりました。結局ダウは142ドル安の30630ドルでの引けとなり、NASDAQがプラス圏に浮上しての引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下しての推移となっています。インフレ圧力の高まりを背景に債券に対する売り圧力が強まる場面もありましたが、100bpの利上げに対する思惑が後退したことで買い戻しの動きが意識される展開となりました。短期債利回りを中心に下げ幅が拡大されましたが、積極的に下値を拡大する展開とはならず、10年債利回りは調整の動きからプラス圏での推移となっています。米10年債利回りは2.95%台、30年債利回りは3.10%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 円売り継続、ドルインデックスは上昇
為替相場では、ドルインデックスが上昇しての推移となっています。インフレ圧力が強まる中で金融引き締めに対する思惑が強まり、ドル買いが意識されています。イタリアのドラギ首相が辞意といった報道が流れたことでユーロに対する売り圧力が強まったこともドルの下値を支える流れとなり、ユーロ/ドルはパリティが意識された動きとなっています。現状ユーロ/ドルは1.00ドル台前半、ポンド/ドルは1.18ドル台前半での推移となっています。
円は全体的に軟調地合いとなっています。ドル/円が大幅上昇となり、139円台での推移となったことでクロス円も上値を拡大する流れとなりました。株安が一服したことや日米金利差の拡大が意識される中で円が売られやすい地合いが継続する状況となっています。現状、ドル/円は139円を挟んでの動き、ユーロ/円は139円台前半で推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と下限で挟まれたレンジを動いています。比較的狭いレンジでの動きであり、様子見ムードが強まっています。目先はバンドの下限から持ち直して中心線を意識しての動きとなっており、しばらくは方向感の見えにくい流れとなる可能性が高いでしょう。
現状、バンドの上下限中心線が横ばいとなっています。バンド幅も比較的狭いことから市場にはエネルギーが蓄積されてきており、動き出したら大きなものとなる可能性があります。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、ここで抑えられてバンドの下限を意識しての動きとなるのか、ブレイクしてバンドの上限を目指すのかで流れが変わってきそうです。