EA-BANK モーニングレポート
欧州経済の先行き懸念で、米株がつれ安に(7.11 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。中国でコロナウィルスの感染が再拡大しているとの報道を受けて欧州株が下落し、米株も上値を抑えられました。ダウは値ごろ感から一時プラス圏に浮上する場面もありましたが、再度売りの抑えられて下落し、結局164ドル安の31173ドルでの引けとなり、NASDAQも大きく下落しての引けとなっています。
米国債市場では、利回りが下落しての推移となっています。米株の軟調地合いを眺めて債券に対する買い意欲が強まり、10年債利回りなどは一時100bpの低下となりました。米株が下げ渋る展開を見せたことで調整の動きも見られましたが、10年債利回りは3%を割り込んでの推移となっています。
為替相場 – ドルインデックスは大幅上昇
為替相場では、ドルインデックスが大幅上昇となって推移しています。ロシアの天然ガス供給に対する警戒感が高まる中で欧州経済の先行きに対する不透明感が高まり、ユーロ売り圧力が強まる展開となっています。ユーロ/ドルはパリティを目指す展開となっており、大幅下落となっています。米国の金融引き締めに対する思惑もドル買いの流れを意識させました。ユーロ/ドルは1.00ドル台前半から中盤での推移となり、ポンド/ドルも1.19ドルを割り込んでの推移となっています。
円はまちまちでの推移となっています。ドル/円が大きく上昇して137円を突破し、137円台中盤での推移となる一方、クロス円は上値の重さが意識される展開となっています。日本の参院選を受けて日銀の金融緩和の流れが継続されるとの見方が強まり、日米金利差の拡大が意識されてドル/円は上値を拡大しています。ただ、米株の軟調を受けてクロス円は上値の重い展開となっています。ユーロ/円は138円を割り込んでの推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –目先底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限からの調整の動きが意識されてバンドの中心線まで下落する展開となっています。ただ、目先は中心線で支えられての動きであり、じり高基調となっています。このままバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇する形となっています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。バンド幅も比較的狭くなってきており、大きな動きとなってもおかしくはなさそうです。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。