EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計は順調も、ダウはマイナスで引け(7.8 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が小幅まちまちでの引けとなりました。米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を大きく上回る結果となっており、失業率は市場予想通りとなっています。平均時給も市場予想を上回っており、全体的に良好な結果となりました。足元の米経済に対する警戒感が後退し、ダウは一時120ドル高水準まで上昇しました。しかし、買い一巡後は米国の金融引き締めがスムーズに行われるのではないかといった思惑が強まったことでリスク回避的な動きが意識され、結局46ドル安の31338ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇しての引けとなりました。足元の米経済の堅調に対する楽観的な見方から、安全資産としての米国債に対する買いの流れが巻き戻される展開となっています。さらに、米国の利上げに対する思惑から利回りの上げ幅が拡大する展開となりました。米10年債利回りは3.08%台、30年債利回りは3.24%台でそれぞれ引けました。
為替相場 – ドルインデックスは小幅に下落
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落しての引けとなりました。欧州時間帯に入りドル買いの流れが一転して上値は抑えられ、米雇用統計を受けて一時ドル買い圧力が強まったものの、ユーロ/ドルのここまでの下落に対する調整の動きなどが意識されたことでドル売りの流れが強まりました。ただ、米国債利回りの上昇などもあって積極的にドルを売る流れにもなりませんでした。ユーロ/ドルは1.01ドル台後半、ポンド/ドルは1.20ドル台前半での推移となっています。
円は全体的に軟調地合いとなって引けました。米国債利回りの上昇などを背景にドル/円がプラス圏での推移となり、136円台を維持したことでクロス円も全体的に底堅い動きが意識されました。ただ、米株が上値を抑えられてことを背景に円に対する買い戻しの動きも意識され、大きな動きにはなりませんでした。ユーロ/円は138円台中盤、ポンド/円は163円台後半での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きが展開されています。バンドの上限から調整の動きが入って中心線まで下落したものの、そこでは支えられる動きとなり持ち直しました。しかし、バンドの上限には届かずに再度上値を抑えられてバンドの中心線まで下落しています。目先は狭いレンジでの動きで、方向感の見えにくい状況となっています。
現状、バンドの上限がじり安、下限が上昇する形となっています。バンド幅は縮小傾向となっており、方向感の見えにくい流れとなっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われますが、まだ縮小の余地は大きく、目先は大きな動きにはなりにくいといえます。しばらくはバンドの中心線を挟んでの小動きになりそうです。