EA-BANK モーニングレポート
英首相の辞任表明を追い風に、米株上昇(7.7 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。ジョンソン英首相の辞任表明を受けて英国の政治安定に対する期待感などから欧州株が上昇し、その流れを米株も引き継ぎました。ダウは朝方から買い優勢の展開となり、一時上値を削る場面もありましたが、引けにかけて再度上値を拡大しました。ダウは346ドル高の31384ドルでの引けとなっています。NASDAQやS&P500も堅調地合いでの引け取りました。
米国債市場では、利回りが上昇しての推移となっています。米株の上昇などを背景にリスク回避的な動きが巻き戻される展開となっており、債券に対する売り圧力が強まりました。米10年債利回りは3%台を回復する動きとなるなど、上値を拡大しました。現状、米10年債利回りは3.00%台、30年債利回りは3.18%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米雇用統計を控え、様子見ムード
為替相場では、ドルインデックスがやや上値重い展開となっています。ここまでの上昇に対する調整の動きが意識される中で上値を抑えられる場面もありましたが、米国債利回りの上昇などを背景にドルに対する買い戻しの動きが意識されて持ち直す動きとなりました。ただ、積極的に買い進む展開にはならず、前営業日終値を挟んでの動きが展開されました。ユーロ/ドルは一時1.02ドルを回復する場面もありましたが、上値を抑えられる展開となり、1.01ドル台半ばでの推移となっています。一方、ジョンソン英首相の辞任表明を受けてポンドに対する買い意欲が意識され、ポンド/ドルは1.20ドルを回復しての動きとなっています。
円はまちまちでの推移となっています。ドル/円が雇用統計を控えて様子見ムードを強める中、前営業日終値を挟んでの動きが展開されています。ユーロ/円は小幅に下落する一方、ポンド/円が持ち直し基調となって163円台半ばまで買い戻されています。ただ、全体的には方向感の見えにくい展開が継続しました。ドル/円は目先136円を挟んでの動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –小動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し、目先はバンドの中心線を突破してバンドの上限を目指す動きとなっています。ただ、上限には届いておらず、+1σ前後の水準でやや上値を抑えられています。ここから再度上昇となってバンドの上限を目指すのか、バンドの中心線まで下落するのかで流れが変わってきそうです。
現状、バンドの上下限中心線がじり高基調であり、トレンドそのものは上向きです。底堅い動きが意識されやすい状況で、バンドの上限まで上昇する可能性も十分にあるでしょう。ただ、バンド幅はそれなりに拡大しているので、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。調整を入れながら底堅い動きが継続する展開が予想されます。