EA-BANK モーニングレポート
商品価格の下落により、米債券利回り大幅下落(7.1 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。朝方はダウが一時280ドル安水準にまで下落するなど、足元の米経済に対する警戒感から売り圧力が強まる場面もありました。しかし、売り一巡後は値ごろ感からの買いや米国債利回りの大幅下落を眺めてハイテク銘柄に対する買いの動きが強まったことで持ち直し基調となり、引けにかけて上値を拡大しました。ダウは320ドル高水準となり、31097ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅続落となって引けています。米経済への懸念や商品価格の下落などに伴いインフレ圧力が緩和されているといった見方が意識され、米国の金融引き締めが想定通りに進まないのではないかといった思惑から債券に対する買いの動きが強まりました。米10年債利回りは100bpを超える下落となって2.88%、30年債利回りは3.10%台でそれぞれ引けました。
為替相場 – インフレ観測の後退から、円堅調
為替相場では、ドルインデックスが上昇しての引けとなりました。米国債利回りは大きく低下したものの、欧州債利回りも大幅低下となっており、ユーロ/ドルが軟調地合いでの引けとなったことでドルに対する買いが意識されました。欧州経済の警戒感に対する思惑や米株の上昇などもドルの下値を支える結果となっています。
円は全体的に堅調地合いとなっています。米株は上昇したものの米国債利回りや欧州債利回りの大幅低下などを受けてリスク回避的な動きが意識され、円に対する買い意欲が強まりました。ただ、米株が引けにかけて持ち直したことで円買い圧力が若干和らぐ展開となっています。対ユーロや対ポンド、対豪ドルなどで1円以上の下落となるなどクロス円は大きく下落し、円は主要通貨に対して独歩高となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド –レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きが展開されています。狭いレンジが意識されており、方向感の見えにくい流れとなっています。しばらくは様子見ムードが意識されるところであり、大きな動きにはなりにくいところです。
現状、バンドの上限がじり高基調、下限が横ばいでの推移となっています。バンド幅はそこまで縮小しておらず、まだ縮小の余地が残る状況です。このままバンドの中心線を挟んでの小動きとなれば、バンド幅が縮小しエネルギーが蓄積されていきます。