EA-BANK モーニングレポート
NYダウ194ドル高も、景気後退懸念根強い(6.23 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。ダウはリセッションに対する警戒感などから一時180ドル安水準まで下落する場面もありましたが、米国の金融引き締めが想定通りにいかないのではないかといった思惑からリスク回避的な動きが巻き戻される展開となりました。ダウは引けにかけて上げ幅を拡大し、190ドル高水準の30677ドルでの引けとなっています。また、米国債利回りが低下したことで、ハイテク銘柄に対する買いの動きも意識されました。
米国債市場では、利回りが低下しての推移となっています。一時下げ幅を拡大する場面もありましたが、米株が持ち直し基調となったことなどを背景に下げ幅を縮小する展開となっています。ただ、米国のリセッションに対する警戒感が高まる中で利上げの加速は難しいのではないかといった見方から、調整の動きが意識されました。米10年債利回りは3.08%台、30年債利回りは3.19%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 調整の動きで、円高基調
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合いで推移。米国債利回りは低下していますが、欧州債利回りが大幅低下となったことでユーロに対する売り圧力が強まり、反射的にドルに対する買い意欲を強める展開となっています。ユーロ/ドルは一時1.05ドルを割り込んでの推移となっています。ただ、全体的にはまちまちでの動きであり、方向感は見えにくい状況となっています。
円は円高基調となって推移。ここまでの上昇に対する調整の動きが意識される中でドル/円が135円台を割り込む動きとなっており、クロス円もつれ安となっています。ユーロ/円やポンド/円は一時2円以上の下落となるなど、売り圧力が強まる流れとなっています。円は主要通貨に対して買われやすい地合いとなりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド –横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークする展開から持ち直し、目先はバンドの中心線まで押し戻す展開となっています。ただ、そこからは調整の動きが入っており、横ばいでの推移となっています。バンドの中心線が下落基調となっていることでバンドの中心線をブレイクする形となっていますが、目先は方向感の見えにくい展開となっています。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅が縮小傾向であり、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。ただ、縮小の余地が大きいことからまだ大きな動きにはなりにくく、バンドの中心線を意識したレンジの動きが展開される可能性が高い局面です。バンドの上限もしくは下限での動きに注意が必要ですが、現状は中心線を意識しての動きであり、しばらくは様子見ムードが強まりそうです。