EA-BANK モーニングレポート
米消費者物価指数が上昇、ダウは880ドル安(6.10 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大幅続落となって引けました。米消費者物価指数が市場予想に反して幅広い項目で上昇したことなどを背景に、米国の利上げ加速に対する思惑が強まり、リスク回避的な動きが意識されました。ダウは880ドル安水準と安値圏での引けとなっています。NASDAQなども大幅下落となっており、警戒感の強まる状況となっています。
米国債市場では、利回りが大幅上昇となって引けています。特に短期債利回りが上げ幅を拡大しており、2年債利回りは25bpを超える上昇となっています。また、10年債利回りも10bpを超える上昇となっており、インフレに対する警戒感から債券に対する売り圧力が強まりました。長短金利差が大幅に縮小しており、米経済の先行きに対する不透明感が意識されました。米10年債利回りは3.15%台で、30年債利回りは3.19%台でそれぞれ引けました。
為替相場 – インフレ加速でドル買い圧力強まる
為替相場では、ドルインデックスが大幅続伸となって引けました。米国の利上げ加速に対する思惑などから米国債利回りが大きく上昇し、ドルの上値を押し上げました。ドルインデックスは104を突破する動きとなって引けています。ユーロ/ドルは1.05ドル台前半、ポンド/ドルは1.23ドル台前半まで押し込まれました。その他の通貨に対してもドルは堅調であり、独歩高基調となっています。
円は全体的には買われやすい地合い。ドルの上昇を受けてドル/円は134円台中盤での推移となっており、大きな動きにはなっていませんが、クロス円は軒並み下落する展開となっています。リスク回避的な動きが意識される中で円に対する買い圧力が強まり、ユーロ/円は1円以上、ポンド/円は2円以上の下落となって引けました。全体的にドルと円に対する買い意欲の強まる展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、じり高基調となっています。大きな動きにはなっていませんが、しっかりとした動きが継続しています。このままバンドの上限まで上昇することができるかどうかに注目です。
現状、バンドの上限がじり安基調、下限が上昇基調となっています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく形です。ただ、まだ縮小の余地があるため、すぐにバンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくく、レンジ圏での動きが維持されやすい状況だといえます。