EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計不振、NYダウ下落(6.3 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が下落しての引けとなっています。米雇用統計は非農業部門雇用者数が予想よりも良く、失業率が改善予想となっていましたが、前回と変わらずといった状況となっています。労働参加率や平均時給などの結果を眺めて労働市場のひっ迫が意識される状況となっており、金融引き締めに対する思惑からリスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時400ドル安水準となり、引けでも340ドル安水準となっており、市場には警戒感が強まる状況となっています。
米国債市場では、利回りがしっかりとした動きとなって引けました。米国の金融政策に対する思惑から債券に対する売り圧力が強まる状況となっています。ただ、ここまでの上昇に対する調整の動きもあって上げ渋り、大きな動きにはなりませんでした。米10年債利回りは2.93%台、30年債利回りは3.08%台でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米株軟調も、ドルインデックス上昇
為替相場では、ドルインデックスが上昇しての引けとなっています。米株の軟調地合いを背景に安全資産としてのドル買い圧力が意識されたことや、米国の金融引き締めに対する思惑から堅調地合いとなり、インデックスは102を回復しての引けとなっています。ただ、米国債利回りの上げ幅が限定的だったことなどを受けて上値では伸び悩みました。ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.25ドルを割り込み、1.24ドル台後半での推移となっています。
円は全体的には軟調地合い。ドルインデックスが大きく上昇したことでクロス円も上昇する展開となっています。ドル/円は1円以上の上昇となっており、130円台後半まで上値を拡大しています。ただ、米株の下落を眺めた円の買い戻しに上値はおさえられ、豪ドル/円はマイナス圏で引けています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 横ばいでの推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。ただ、下値の堅さが意識される中で横ばいでの推移となっています。バンドの中心線が上昇しており、下値は中心線を意識しての動きとなっています。やや方向感の見えにくい展開ですが、引き続き下値の堅さが意識されて下げ渋るといった動きになった場合、再度バンドの上限まで上昇することが多いため、押し目買い優勢の流れといえます。
現状、バンドの上限が下落基調から横ばいに転じ、下限が上昇基調を維持しています。バンド幅の縮小傾向が意識されるところであり、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきているところです。動き出したら大きくなる可能性はありそうですが、目先はバンドの中心線を意識しての小動きで、方向感の見えにくい状況です。まずは方向感を見定めながらの対応が必要です。