EA-BANK モーニングレポート
好結果の米個人消費支出を背景に、米株は大幅上昇(5.27 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大きく上昇しての引けとなっています。米個人消費支出が予想より強い結果となったことでリスク志向の動きが意識され、買い戻しの動きが強まる展開となりました。ダウは570ドル高水準となり、日中高値圏での引けとなっています。NASDAQやS&P500も買い優勢の流れとなっており、上値を拡大しました。
米国債市場では、利回りが上値の重い展開となって引けています。2年債利回りは前営業日比変わらずとなりましたが、10年債利回りなどの長期債利回りは下落しての引けとなっています。米国のPCEコアデフレーターは前月からの伸びが鈍化しており、インフレに対する警戒感が若干和らぐ状況となっています。こうした結果を受けて利上げ加速に対する警戒感が後退し、債券に対する買い戻しが見られました。ただ、米株が大きく上昇したことを受けて積極的に買い進まれる展開とはならず、10年債利回りは2.73%台、30年債利回りは2.96%台での引けとなりました。
為替相場 – リスク志向の強まりで、円安基調再燃
為替相場では、ドルインデックスが上値の重い展開となりました。米国の利上げ加速に対する警戒感が後退したことなどを受けてドルに対する先高観が和らぐ展開となっています。また、米株が上昇したことでリスク志向の動きが意識され、これまでの安全資産としてのドル買いに対する調整の動きが見られました。ただ、メモリアルデーの祝日の前営業日ということもあって大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。ユーロ/ドルは1.07ドル台前半から中盤で、ポンド/ドルは1.26ドル台前半から中盤で、それぞれ推移しています。
円は全体的には円安基調となっています。ドルインデックスの軟調を受けてドル/円は127円台前半での推移となり、ほぼ変わらずとなって引けていますが、クロス円はリスク志向の動きの強まりを背景に底堅い動きが展開されています。特にオセアニア通貨に対する買い意欲が強まり、豪ドル/円は91円台を回復する動きとなっています。ユーロ/円は136円台中盤、ポンド/円は160円台中盤と底堅い動きにはなったものの、大きな動きにはなりませんでした。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きが継続しています。一時バンドの上限まで上昇したものの、上値の重さが意識されて下落する展開となっています。ただ、バンドの中心線では支えられており、下値の堅い動きが展開されています。目先はまだ方向感は見えにくいものの、しっかりとした動きが維持されそうです。
現状、バンドの上限がじり高、下限が横ばいとなって動きになっています。全体的にはほぼ横ばいでの推移となっており、方向感の見えにくいレンジ圏での動きが意識される状況です。バンド幅はそこまで縮小しているわけではなく、基本的にはまだ様子見ムードが意識される展開ですが、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。