EA-BANK モーニングレポート
リセッション懸念から、米株続落(5.19 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落しての引けとなりました。米経済指標や企業決算が不調となったことなどを背景に、リセッション入りに対する警戒感が強まり、リスク回避的な動きが意識される展開となりました。ダウは一時470ドル安水準となるなど下値を拡大しています。しかし、売り一巡後は急落に伴う値ごろ感からの買い戻しの動きが意識され、一時プラス圏に浮上する場面もありました。その後は引けにかけて上値を抑えられて結局230ドル安水準での引けとなりました。ハイテク銘柄には買い戻しの動きが意識され、NASDAQはプラス圏での動きが継続していましたが、引けにかけて上値を抑えられマイナス圏での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下。米株の軟調地合いを眺めてリスク回避的な動きが意識され、安全資産としての米国債買いの流れが強まる展開となっています。短期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっており、長短金利差が拡大する動きとなっています。米10年債利回りは2.83%台、30年債利回りは3.04%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米株安、米国債利回り低下で、ドル売り優勢
為替相場では、ドルインデックスが大きく下落。米国債利回りが低下していることや、ここまでの上昇に対する調整の動きなどが意識される展開となり、ドルに対する売り圧力が強まる流れとなっています。ユーロやポンドなどは金融引き締めに対する思惑なども相まって買われやすい地合いとなっています。ユーロ/ドルは1.05ドル台後半、ポンド/ドルは1.24ドル台後半へそれぞれ上昇しています。
円はまちまちでの推移。ドルインデックスの大幅下落を受けてドル/円は軟調地合いとなっています。一方、クロス円は堅調地合いとなっており、ユーロ/円やポンド/円などは1円以上上昇しています。前営業日の円高に対する修正の動きが意識されており、全体的には円売り圧力が意識される流れとなりました。また、ドル/円も一時127円割れ寸前まで売り込まれたものの、その後は持ち直し、目先は127円台後半での推移となっています。ユーロ/円は135円台前半へ、ポンド/円は159円台中盤でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直す動きとなっています。バンドの中心線で一時押えられましたが、下げ渋りからじり高基調となってバンドの中心線を抜けてバンドの上限を目指す動きとなっています。大きな動きではないものの底堅い動きであり、このまま上限まで上昇することができるかに注目です。
現状、バンドの上限はじり高、下限はじり安となっています。バンド幅は比較的広い状況であり、大きな動きにはなりにくいところです。目先はバンドの上限と下限とで挟まれたレンジでの動きとなる可能性が高いでしょう。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいものの、比較的大きなレンジであり、動きも大きくなる可能性があります。バンド幅はいずれ縮小していくものと思われますが、現状ではまだ緩やかに拡大しており、エネルギーの蓄積されるまでには時間がかかりそうです。