EA-BANK モーニングレポート
業績悪化懸念で、ダウ1164ドル安(5.18 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅下落となって引けました。リセッション入りに対する警戒感が高まる中で直近の買い戻しに対する調整の動きが強まり、下値を拡大する展開となりました。ダウは一時1260ドル安水準まで下落するなど、急落しており、引けにかけて小幅に押し戻しましたが、1164ドル安水準で引けています。企業業績に対する懸念から下げ幅を拡大しました。
米国債市場では、利回りが大幅低下となっています。米株の大幅下落を背景に、長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっています。米10年債利回りは10bpを超える低下となっており、安全資産としての米国債買いの流れが強まっています。短期債利回りは下げ幅が若干縮小する流れとなっており、長短金利差が縮小する展開となっています。米10年債利回りは2.88%台、30年債利回りは3.06%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米株安を背景に、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りは大幅低下となりましたが、安全資産としてのドル買いの流れが強まる展開となっており、対ユーロや対ポンドでドル買いの流れが強まりました。株安を背景とした資産の現金化の流れが強まる状況であり、さらに米国の金融引き締めに対する思惑などからドルの先高観が意識される状況となっています。ユーロ/ドルは1.04ドル台中盤、ポンド/ドルは1.23ドル台中盤でそれぞれ推移しています。
円は買い意欲が強まる展開。ドルインデックスは上昇しているものの、ドル/円は128円台前半まで押し込まれており、株安を眺めたリスク回避的な動きが円買いの流れを強めている状況です。ここまでの円売りに対する修正の動きも強まっており、クロス円は大きく下落しています。円は主要通貨に対して買われる流れとなりました。特にポンド/円は158円台前半まで売り込まれました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅に持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから目先は持ち直し基調となっています。上昇の勢いは弱いものの、バンドの中心線が下落基調となっていることで、中心線付近まで値を戻す展開となっています。バンドの中心線まで上昇した場合は、そこをブレイクするのか、それとも抑えられるのかに注目です。
現状、バンドの上限は下落、下限は下落基調から持ち直してじり高基調となっています。バンド幅が縮小傾向に入っており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくことになります。ただ、まだ縮小の余地が大きく、大きな動きにはなりにくいでしょう。バンドの下限の方向感には注意が必要ですが、流れとしてはバンドの中心線では抑えられるものの、積極的に売り込む展開にはなりにくいという可能性が高いでしょう。