EA-BANK モーニングレポート
米経済指標の堅調を背景に、米株は大きく上昇(5.17 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大きく上昇しての引けとなりました。値ごろ感からの買い戻しの動きが継続する展開となっており、日中高値圏での引けとなりました。米小売売上高をはじめとする米国の経済指標はしっかりとしたものとなっており、足元の米経済の堅調もリスク志向の動きを意識させました。ダウは430ドル高水準での引けとなり、ハイテク銘柄に買い戻しの動きが強まったことでNASDAQも大幅上昇となって引けました。
米国債市場では、利回りが大幅上昇となっています。短期債を中心に債券売りの流れが強まり、長短金利差が縮小する展開となっています。10年債利回りも10bp超の上昇となっており、米株の上昇などを背景に、債券に対する売りの流れが強まっています。パウエルFRB議長の『必要に応じ中立水準を超える利上げも躊躇しない』などといった発言も債券売りを強めました。米10年債利回りは2.98%台、30年債利回りは3.17%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – リスク志向再燃、円売り圧力強まる
為替相場では、ドルインデックスが大きく下落。米国債利回りは上昇していますが、ユーロやポンドに対する買い戻しの動きが強まったことでドル売り圧力が強まっています。ここまでの上昇に対する調整の動きや、米株の上昇などを背景とした安全資産としてのドル買いに対する修正の動きなども意識されました。ユーロ/ドルは1.05ドル台中盤、ポンド/ドルは1.25ドルを挟んでの動きとなっています。
円は売り優勢の流れとなりました。ドルインデックスの下落を受けてドル/円は上値の重い展開となりましたが、リスク志向の動きを背景とした円売りの流れが強まり、ドル/円も小幅ではあるものの上昇しての推移となっています。クロス円も全体的に買われやすい地合いとなり、対主要通貨で円安基調となりました。ドル/円は129円台前半から中盤での推移、ユーロ/円は136円台中盤まで上昇しました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んだレンジ圏での動きが展開されています。バンドの上限をブレイクする動きから調整が入り、下限まで一時下落する展開となりましたが、そこから持ち直して目先は中心線を挟んでの動きとなっています。方向感の見えにくい展開であり、しばらくは小動きが継続する可能性が高そうです。
現状、バンドの上下限中心線はほぼ横ばいとなっており、多少の縮小の余地はありますが、比較的狭いレンジでの動きが展開されています。市場にはエネルギーが蓄積されており、動き出したら大きくなる可能性が高そうです。目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっていますが、バンドの上限または下限での動きを注視し、方向感を見極めながらの対応が必要な局面となっています。