EA-BANK モーニングレポート
米CPI高止まりでインフレ懸念根強く、ダウ326ドル安(5.11 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。朝方は450ドル超の上昇となるなど買い戻しの動きも意識されましたが、乱高下する荒い動きの中、売り圧力が強まる展開となり、日中安値圏326ドル安水準での引けとなりました。注目されていた米消費者物価指数は前回を下回ったものの、市場予想を上回っており、インフレ懸念がくすぶる状況となっています。米国の金融引き締めに対する思惑などからリスク回避的な動きが意識されやすい状況が継続しています。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移。2年債利回りなどが上昇基調を維持する一方、10年債利回りなどが下げ幅を拡大しています。米消費者物価指数が市場予想を上回ったことで利上げ加速に対する思惑が強まり上値を拡大する場面もありましたが、米株の上値の重い展開を眺めて安全資産としての債券買い圧力が強まり、長期債利回りが下げ幅を拡大しました。長短金利差が縮小する事態が継続してます。米10年債利回りは2.92%台、30年債利回りは3.03%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – リスク回避による動きで、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合いを維持。米消費者物価指数が市場予想を上回り、利上げ加速に対する思惑が強まっていることでドルに対する買いの流れが維持されています。ただ、大きな動きにはなっておらず、材料出尽くし感なども意識される局面となっています。ユーロ/ドルは一時1.05ドル台半ばまで上昇したものの、その後は抑えられて1.05ドル台前半での推移となっています。ポンド/ドルも一時上昇したものの、ドルの買い戻しの動きに抑えられて1.22ドル台半ばまで押し込まれました。
円は全体的に堅調地合いでの推移。ドル/円が上値の重い展開から130円を割り込む動きとなっており、クロス円もつれ安となっています。欧州時間帯に一時上値を拡大する場面もありましたが、リスク回避的な動きが強まる中で円買い圧力が強まっています。クロス円も全般的に上値の重い展開となっており、豪ドル/円は一時90円を割り込む動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入り、中心線を抜けて下限を目指す展開となりました。しかし、下限にはギリギリ届かず持ち直し、目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっています。ここで抑えられるか、ブレイクして上限を目指すか注目です。ただ、いずれにせよレンジ圏での動きが意識されそうで、そこまで大きな動きにはなりにくい局面だといえます。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅がかなり拡大しているので、ここから縮小傾向となる可能性は高そうです。バンドの上限の動きに注目ではありますが、バンド幅が縮小傾向を強めた場合はレンジ圏での動きが意識されやすく、バンドの中心線を挟んでの動きが展開される可能性もありそうです。