EA-BANK モーニングレポート
米失業率改善せず、ダウは続落(5.6 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が続落して引けています。米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を上回る一方、改善が予想されていた失業率は変わらずで、平均時給は小幅に低下となりました。全体的にはそこまで予想と乖離したものとはなりませんでしたが、朝方は株式市場が乱高下する展開となり、ダウは一時520ドル安水準まで下落する場面もありました。日中は徐々に落ち着きを取り戻し、結局90ドル安水準での引けとなっています。米国の金融引き締めに対する思惑や中国経済の先行きに対する警戒感などは根強く、上値を抑えられる展開となりました。
米国債市場では、利回りが大幅に上昇して引けています。米株の上値は抑えられていますが、米国の金融引き締めに対する思惑などを背景に、債券に対する売りの流れが強まっています。特に長期債利回りの上げ幅が大きく、30年債利回りは10bpを超える上昇となっています。また、2年債利回りなどは株安を受けてマイナス圏での推移となる場面もありましたが、長期債利回りが上値を拡大する中でプラス圏に浮上しての引けています。米10年債利回りは3.12%台、30年債利回りは3.22%台での引けとなりました。
為替相場 – 様子見ムード強まり、ドル買い円売りの流れ一服
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。朝方はユーロに対する買い戻しの動きが意識される中でドル売り圧力が強まりました。しかし、米国債利回りが大幅上昇となる中でドル買いの流れに転じ、下げ幅を縮小しての引けとなりました。全体的に小動きとなりましたが、オセアニア通貨がやや売られる展開となり、豪ドル/ドルは0.71ドルを割り込んでの引けとなりました。
円はまちまちでの推移。ドル/円は堅調地合いとなり130円台半ばまで上昇しています。米国の金融引き締めに対する思惑などから底堅い動きが展開されています。また、ドル/円の上昇を眺めてユーロ/円やポンド/円も底堅い動きが展開され、ポンド/円は161円台を回復しています。一方、豪ドル/円やNZドル/円などは上値を抑えられての引けとなっています。ただ、全体的には材料出尽くし感から様子見ムードが強まり方向感の見えにくい展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と下限とで挟まれたレンジを動いており、方向感の見えにくい展開となっています。目先は下限から持ち直して中心線を抜けて上昇したものの、上限には届かずに横ばいでの推移となっています。下値の堅さも意識されていますが、様子見ムードが強まる状況となっています。
現状、バンドの下限が上昇に転じたことで上下限中心線が上昇する展開となっています。トレンドそのものは上向きで、底堅い動きが意識されやすい格好となっています。バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところで、一時的にバンドの中心線まで下落する可能性はありますが、押し目買い優勢の流れでバンドの上限まで上昇する可能性が高そうです。