EA-BANK モーニングレポート
FOMCを経て、ダウ930ドル高水準の上昇(5.4 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅上昇となって引けました。FOMCでは市場予想通り50bpの利上げが全会一致で決定されています。その後のパウエルFRB議長の記者会見において、次回の75bpの利上げに関して否定的な見方を示したことでリスク回避的な動きが巻き戻される展開となっています。ダウは930ドル高水準となって引けるなど、上値を拡大しました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移。米国の利上げ加速に対する警戒感が後退したことで短期債を中心に下げ幅を拡大する一方、30年債利回りはプラス圏での引けとなっています。全体的には債券に対する買い戻しの動きが意識される局面となっていますが、長期債利回りは底堅い動きが展開されています。長短金利差は拡大、米10年債利回りは2.93%台、30年債利回りは3.03%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドルインデックスは大幅下落
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落。米国の短期債利回りが大きく下落する展開となる中でドルに対する売りの流れが強まっています。ユーロ/ドルは1.06ドル台を、ポンド/ドルは1.26ドル台をそれぞれ回復しています。米国の金融引き締めに対する警戒感が後退したことでドルに対する調整売り圧力が強まっています。ドルは対主要通貨で独歩安となっています。
円は対ドルで大きく買われる一方、米株の大幅上昇を眺めてクロス円は売られる展開となっています。ドル/円は一時129円を割り込む動きとなるなど大幅下落となって推移しています。目先は129円台を回復していますが、上値は重く129円台前半での推移となっています。一方、クロス円は全体的に底堅い動きで、特にオセアニア通貨に対する買いが意識されたことで豪ドル/円が1円以上の上昇となるなど上値を拡大する展開となっています。また、ユーロ/円が137円台、ポンド/円が163円台をそれぞれ回復しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値の重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして大きく下落する展開となりました。ただ、バンドの下限からの乖離が大きくなったことで修正の動きが強まり持ち直す場面もありました。目先は戻り一服から再度下落となり、バンドの下限を目指す動きとなっています。
現状、バンドの上限がじり高基調、下限が下落基調を強めるといった展開となっています。バンド幅は拡大基調を維持しており、再度バンドの下限をバンドウォークとなる可能性もありそうです。ただ、バンドの上限の上昇の勢いが落ちていることから、これが下落となれば一時的には調整の動きが強まる展開となりそうです。バンドの上限の方向感に注意が必要です。