EA-BANK モーニングレポート
米消費者物価コア指数予想を下回り、米株伸びを欠く(4.12 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落となって引けました。米国の消費者物価指数はコア指数が市場予想を下回るなど、インフレに対する警戒感が若干和らぐ展開となっています。ただ、数値そのものは依然として高水準であり、楽観的な見方が強まるといった流れにはなっていません。ブレイナードFRB理事がバランスシート縮小は6月からの可能性といった発言をしており、現状では金融引き締めに対する思惑は根強いといった状況です。こうした動きを受けてダウは朝方は上昇したものの、買い一巡後は上値を抑えられ、引けにかけてマイナス圏に転じ、結局80ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移。30年債利回りが小幅に上昇したものの、インフレに対する警戒感が若干和らぐ展開となったことで短期債利回りや10年債利回りは低下しての動きとなっています。2年債利回りは0.1%超の低下となるなど下げ幅を拡大しています。10年債利回りも2.72%台まで下落しての流れとなりました。一方、30年債利回りは2.81%台での推移となっています。
為替相場 – インフレに対する警戒から、様子見強まる
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合い。ドルインデックスが100を突破しての動きとなっており、ドルは底堅い動きが展開されています。ただ、インフレに対する思惑が後退したことなどを受けて米国債利回りの上値が抑えられており、ドルの上値も抑えられました。ドルはオセアニア通貨などに対して売られる流れとなる一方、欧州通貨に対しては買われやすい地合いとなっています。ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.30ドルを挟んでの推移となっています。
一方、円はまちまちでの推移。ドル/円は大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる展開となっています。朝方は米消費者物価指数を眺めてドル売り圧力が強まり、125円を割り込む動きとなりました。しかし、その後は持ち直し基調を強め、目先は125円台前半から中盤での推移となっています。ユーロ/円やポンド/円はやや上値が重く、ポンド/円は163円を挟んでの動きが展開されています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして下値を拡大したものの、乖離が大きくなったことを受けて修正の動きが入り、そのまま持ち直し基調が継続する流れとなっています。目先はバンドの中心線を抜けて上昇しており、このままバンドの上限に届くかどうかに注目です。
現状、バンドの下限が上昇へと転じたことでバンド幅の縮小傾向が強まっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われます。ただ、まだ縮小の余地が残っており、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところです。バンドの上限まで上昇しても、そこでは抑えられて下落といった動きになる可能性が高いでしょう。