EA-BANK モーニングレポート
ウクライナ情勢の緊張緩和により米株上昇(3.29 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなっています。朝方から買い優勢の流れとなり、ダウは一時410ドル高水準まで上昇しました。しかし、買い一巡後は調整の動きが入って上値を縮小する展開となりました。ただ、プラス圏での推移を継続し、引けにかけて再度上昇して330ドル高水準での引けとなりました。ウクライナ情勢の緊張緩和に対する期待感やそれに伴う商品価格の下落が好感されてリスク志向の動きが強まりました。
米国債市場では、利回りがまちまち。短期債売り/長期債買いの動きが継続しています。長短金利差が縮小しており、一時2年債利回りと10年債利回りの逆転が見られています。その後は再度10年債利回りが上回る展開となっていますが、リセッションに対する警戒感が意識される状況となっています。次回のFOMCでの50bpの利上げに対する警戒感も根強く、短期債売りの流れが意識されました。
為替相場 – インフレ懸念の緩和による円買い加速
為替相場では、ドルインデックスが下落。対円でのドル売りの流れが強まる中でドルの上値が抑えられています。リスク回避的な動きが和らいだことで安全資産であるドルに対する買い意欲が低下していることや、インフレ懸念の後退などがドル売り圧力を強める展開となっています。
一方、円は全体的には買われやすい地合い。ユーロ/円は底堅い動きを見せたものの、ドル/円、クロス円は概ね下落する展開となっています。ドル/円が一時122円台を割り込む動きとなるなど円買い圧力が強まる流れとなっています。ポンド/円も161円を割り込んでの推移であり、円安に対する調整の動きが急速に強まる展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 目先は小動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなって下値を拡大する展開となりました。ただ、バンドの下限からの乖離が大きくなったことで修正の動きが入り、そのまま持ち直す動きとなっています。現状はバンドの中心線を挟んでの小動きであり、じり安基調ではあるものの、方向感の見えにくい動きとなっています。
バンド幅は縮小傾向を強めており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。ただ、バンド幅はまだ縮小傾向であり、しばらくは方向感の見えにくい流れとなりそうです。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要であり、ここからどちらへと動いていくのかに注目です。現状では様子見ムードが強まっており、動き出しを待つといった状況となっています。