EA-BANK モーニングレポート
商品価格を背景に、米株一進一退(3.28 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなっています。朝方は米予算教書で富裕層への増税などが発表されたことなどを受けて利食い売り圧力が強まる展開となりました。しかし、原油価格が大幅下落となるなど、商品市場への調整売りが意識されたことでインフレに対する警戒感が低下し、引けにかけて買い戻される展開となりました。ダウは一時300ドル超の下落となる場面もありましたが、結局90ドル高水準となり、日中高値圏での引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移となっています。短期債売り長期債買いの動きとなっており、長短金利差が縮小する展開です。インフレ懸念は若干和らいでいるものの、米国の金融引き締めに対する警戒感は依然として根強く、短期債利回りを下支えする展開となっています。一方、先行きの経済に対する警戒感から長期債に対する買いの動きが意識されました。米10年債利回りは2.45%台、30年債利回りは2.53%台での推移となっています。
為替相場 – 金融政策の弱さから、円独歩安
為替相場では、ドルインデックスが上昇。円に対する売り圧力が強まったことでドルの下値が支えられる展開となっています。また、ポンドに対する売りの流れが強まっており、ポンド/ドルは1.31ドルを割り込んでいます。一方、ユーロ/ドルは大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい流れとなっています。
円は大幅下落となっています。ドル/円が一時125円台まで上昇するなど、日米の金融政策の違いなどを眺めた円売りの流れが強まりました。上昇一服後は利食い売りにより急激に押し戻される展開となりましたが、ドル/円は123円台後半での推移となっています。クロス円も全体的に上昇基調を強め、円は主要通貨に対して独歩安となっています。ユーロ/円は136円台、ポンド/円は162円台での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしてバンドウォークとなる展開から調整の動きに一転。その後はバンドの中心線で支えられる場面もありましたが、売り圧力が強まりバンドの下限を目指す動きとなりました。しかし、バンドの下限には届かなかったことで持ち直し、そのままバンドの中心線を突破して再度バンドの上限を目指す格好となっています。バンドの上限まで上昇することができるかどうかに注目です。
現状、バンド幅が縮小傾向を強めており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。まだ縮小の余地はありそうですが、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。目先は上昇基調となっているため、バンドの上限に到達した際にバンドブレイクからバンドウォークといった動きになるかどうかがポイントとなりそうです。抑えられた場合、しばらくはレンジ圏での動きとなる可能性が高いでしょう。