EA-BANK モーニングレポート
インフレ懸念により、債券売り加速(3.25 NY時間)
先週末のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。エネルギー価格の上昇や米国債利回りの上昇などを受けて関連銘柄に買いの動きが意識される展開となっています。ただ、インフレ懸念が強まる中で米国の金融引き締めに対する警戒感も強まっており、ダウは一時マイナス圏に沈む場面もありました。売り一巡後は買いの流れが意識されて、結局150ドル高での引けとなりました。一方、ハイテク銘柄に対する売りが意識され、NASDAQがマイナス圏での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大きく上昇する展開となっています。原油価格の上昇などを背景にインフレに対する懸念が強まり、当局者のタカ派的な発言が金融引き締めに対する警戒感を強めたことで債券売りが意識される状況となっています。米10年債利回りは0.1%超の上昇となるなど上値を拡大し、2.47%台での引けとなりました。また、30年債利回りは2.58%台で引けています。
為替相場 – ポジション調整加速で、円独歩高
為替相場では、ドルインデックスが前営業日比変わらずでの引けとなりました。米国債利回りが大幅上昇となる中で底堅い動きが展開されましたが、ここまでの上昇に対する調整の動きなどが意識される状況で、特に対円でドルは上値が抑えられる展開となりました。全体的には大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい状況です。ユーロ/ドルは1.09ドル台後半で、ポンド/ドルは1.31ドル台後半での推移となっています。
一方、円は堅調地合いとなっています。ダウが底堅い動きとなっており、リスク回避的な動きは強まっていませんが、ここまでの円安に対する調整の動きが意識される中でドル/円、クロス円ともに円買い圧力が強まる展開となっています。円は対主要通貨で独歩高となりました。ドル/円は122円台前半、ユーロ/円は134円台前半でそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と上限で挟まれたレンジを動いていましたが、朝方にバンドの中心線を割り込む動きが展開されています。ただ、積極的に売り込む流れにはなっておらず、バンドの中心線を挟んでの動きが展開されています。狭いレンジでの動きであり、方向感を探る流れとなっています。
現状、バンド幅が縮小傾向を強めており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。現状はバンドの中心線を挟んでの動きであり、方向感の見えにくいところです。目先は狭いレンジでの動きが継続されるのではないかとみていますが、動き出したらバンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きになる可能性も十分にあるので、方向感を意識しながらの対応が必要です。