EA-BANK モーニングレポート
原油価格の急騰を背景に、米株下げ幅拡大(3.23 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅下落となって引けています。引けにかけて下げ幅を拡大しており、日中安値圏での引けとなっています。ロシアが非友好国に対して天然ガスの支払いをルーブル建てで要求といった報道が流れたことなどを背景に原油価格が急騰し、インフレに対する警戒感が強まったことでリスク回避的な動きが意識されています。ダウは440ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅下落となって推移しています。インフレに対する警戒感から債券利回りは上昇基調となっていましたが、ここまでの上昇に対する調整の動きや米株の大幅下落などを背景に債券に対する買い戻しの動きが強まりました。30年債利回りは0.1%超の低下となるなど下値を拡大しています。米10年債利回りは2.29%台で、30年債利回りは2.48%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 政情不安によりドル、円底堅い
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇。米国債利回りの大幅低下などを受けて上値を抑えられる場面もありましたが、欧州のエネルギー問題に対する警戒感などからユーロやポンドなどが上値を抑えられる展開となり、ドルの下値を支えました。現状ユーロ/ドルは1.1010ドル前後、ポンド/ドルは1.3200ドル前後を推移しています。
円はまちまちでの推移。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が121円台を再度突破する動きとなるなど、円に対する売り圧力が根強い状況です。中銀の金融政策の違いなどが依然として意識されています。ただ、ユーロやポンドは上値の重い展開、ポンド/円は160円を割り込んでの推移が展開されています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直して中心線を上抜け、上昇基調を維持していますが、バンドの上限には届いていません。目先は+1σを挟んでの小動きであり方向感の見えにくい状況ですが、下値は堅く下げ渋る動きをみせているため、流れとしては買い優勢でバンドの上限まで上昇する可能性が高いといえます。
現状、バンドの上限は上昇、下限はほぼ横ばいとなっています。底堅い動きが意識されていますが、まだ大きな動きにはなりにくいところでしょう。バンドの下限の方向感を見極めながらの対応となりそうですが、バンド幅は比較的広い状況であり、バンドの下限も上昇してくる可能性が高いといえます。トレンドそのものは上向きながらも調整を入れながらといった動きとなりそうです。