EA-BANK モーニングレポート
早期利上げ観測の高まりで、米株反落(3.21 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。欧州株の軟調やインフレ懸念、ウクライナ情勢の先行き不透明感などが意識されて上値の重い展開となりました。さらにパウエルFRB議長が次回のFOMCで50bpの利上げの可能性について言及したことでリスク回避的な動きが強まる展開となっています。ダウは一時410ドル安水準まで下落し、その後は下げ渋りから下値を縮小したものの、結局200ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅上昇となっています。米国の金融引き締めに対する思惑から債券に対する売りの流れが強まる展開となっています。短期債利回りの上げ幅が拡大しており、一時5年債利回りと30年債利回りの格差が2007年以降で最小の水準となるなどイールドカーブのフラット化が進んでいます。米10年債利回りは2.28%台で、30年債利回りは2.51%台での推移となっています。
為替相場 – ドルインデックスは堅調地合い
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合いで推移しています。パウエルFRB議長の発言を受けて米国債利回りが上値を拡大したことなどを背景に、ドルに対する買い意欲が強まっています。さらに米株安を受けてリスク回避的な動きが意識され、安全資産としてのドルに対する買い圧力が高まっています。ユーロ/ドルは1.10ドル台前半での推移となっており、また、豪ドル/ドルは0.74ドル台を割り込む動きが展開されています。ただ、ポンド/ドルは底堅い動きとなり、プラス圏での推移となりました。
一方、円は全体的には軟調地合いとなっています。ドル/円が底堅い動きを見せたことでクロス円の下値も支えられる展開となっています。リスク回避的な動きが強まったものの、円に対する買い意欲はそこまで強まっておらず、全体的には円売り優勢の局面となりました。ドル/円は119円台半ばまで上昇する展開となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上昇一服
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしてバンドウォークとなりました。しかし、目先は調整の動きが意識されており、上値の重い展開となっています。ただ、下値も堅く下げ渋っており、横ばいでの推移です。下値が堅く調整の動きが入りにくい状況で、こういった形の時は再度バンドの上限まで上昇するといった動きになりやすい格好です。動き出した場合は大陽線となることも多いため、注意が必要でしょう。
現状、バンドの上限は上昇、下限は下落基調から横ばいへと変化する形となっています。下限がここから上昇基調となれば、バンドの上下限中心線が上昇といった動きとなり、トレンドそのものが上向きということになるでしょう。一時的には調整の動きが入っても、底堅い動きから持ち直すといった展開となりやすい状況といえます。