EA-BANK モーニングレポート
FOMCをこなして、ダウは510高水準に(3.16 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅続伸となって引けています。中国の景気浮揚策に対する期待感やウクライナ情勢の緊張緩和などが意識されてリスク志向の動きが強まりました。ダウは一時530ドル高水準まで上昇しました。注目されていたFOMCですが、発表後に売り圧力が強まり一時マイナス圏に転じる場面もありましたが、想定内の結果となったことで市場には安心感が広がる流れとなっています。ダウは510ドル高水準と引けにかけて上げ幅を拡大して日中高値圏での引けとなりました。
米国債市場では利回りがまちまちでの推移となっています。FOMCで年内の利上げ回数の予想が今回の利上げを含めて7回となるなど金融引き締めに積極的といった見方が強まり、債券に対する売り圧力が強まりました。しかし、パウエルFRB議長の発言を眺めて調整の動きが入り、債券に対する買い戻しの動きが展開されました。米30年債利回りはマイナス圏に転じていますが、短期債利回りを中心に上げ幅を拡大しており、全体的には債券に対する売りが意識されています。現状米10年債利回りは2.19%台、30年債利回りは2.46%台での推移となっています。
為替相場 – ドルインデックスは大幅下落
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落となって推移しています。FOMCで金融引き締めに対する思惑が強まる一方、株式市場の大幅上昇を背景にリスク回避的な動きが大きく巻き戻される展開となっており、安全資産としてのドル買いの流れが巻き戻される動きが継続しています。ドルインデックスは99を割り込む動きとなっており、ユーロ/ドルは1.10ドルを、ポンド/ドルは1.31ドルをそれぞれ回復しての動きが展開されています。
一方、円は軟調地合いとなっています。ドル/円がFOMCを受けて一時119円を突破する展開となるなど急騰しました。しかし、買い一巡後は上値を抑えられて結局行って来いとなっています。ただ、リスク志向の動きが意識される中で底堅い動きが展開されており、118円台後半での推移となっています。また、ユーロ/円は一時131円台に乗せる動きとなり、目先も130円台後半での推移となっています。ポンド/円は156円台を回復しており、クロス円は軒並み上値を拡大する展開となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を大きくブレイクする動きが展開されましたが、すぐに調整の動きが入り、そのまま下値を拡大する展開となりました。ただ、+1σ前後の水準で下げ渋り、そこからじり高基調となっています。しっかりとした動きが展開されており、再度バンドの上限を目指しての動きとなる可能性が高まっています。
現状、バンドの上下限中心線が上昇基調となっています。トレンドそのものが上向きであり、底堅い動きが意識されやすい形ということができそうです。目先はバンドの中心線に届かずに持ち直しており、底堅い動きが意識されている状況です。このままバンドの上限まで上昇する可能性が高そうで、そこで再度調整の動きが意識されるのではないでしょうか。