EA-BANK モーニングレポート
米CPIの高止まりが嫌気され、米株下落(3.10 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落。米CPIを受けてインフレに対する警戒感が強まり、米国の金融引き締めに対する思惑からリスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時460ドル安水準まで下落する展開となりました。日中は買い戻しの動きも見られて底堅い動きとなりましたが、プラス圏に浮上する場面は見られず、結局110ドル安水準での引けています。ハイテク銘柄に対する売りが意識され、NASDAQは下げ幅を拡大する展開となっています。また、タカ派的なECB理事会を受けて欧州株は下げ幅を拡大しての引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。インフレ懸念から債券に対する売りの流れが強まり、10年債利回りは一時2%を回復する動きとなっています。米株の軟調地合いなどを眺めて債券に対する買い戻しの動きも見られましたが、積極的に買い戻す動きにはなっておらず、利回りは底堅い動きが展開されています。現状米10年債利回りは1.98%台、30年債利回りは2.36%台での推移となっています。
為替相場 – ドルインデックスは持ち直し
為替相場では、ドルインデックスが持ち直し基調となって推移。米国債利回りの上昇などを眺めて底堅い動きが展開されています。ドルインデックスは前営業日の大幅下落に対する買い戻しの動きも見られ、98台中盤まで押し戻す動きとなっています。ユーロ/ドルは1.10ドル割れ、ポンド/ドルも1.31ドル割れといった流れとなっています。
円はまちまちでの推移。ドルの上昇を背景にドル/円は堅調地合いとなり116円台を回復しての動きです。一方、ユーロ/円やポンド/円などは上値を抑えられ、マイナス圏での推移となっています。また、オセアニア通貨には買いの流れが意識され、豪ドル/円などはしっかりとした動きが展開されています。全体的にはドル/円の上昇に下値を支えられてやや円安といった動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線で支えられる動きで堅調地合いとなっています。ただ、直近の動きではバンドの上限に届いておらず、上値の重さも意識されています。目先は下落基調から中心線で支えられて持ち直す形であり、このまま上昇基調を維持してバンドの上限まで上昇することができるかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線がじり高基調となっています。トレンドそのものは上向きであり、底堅い動きが意識されやすい形です。このままバンドの上限まで上昇する可能性も十分にあるでしょう。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところであり、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジ圏での動きとなる可能性が高いでしょう。