EA-BANK モーニングレポート
OPECプラスの呼びかけで、ダウ650ドル高水準に(3.9 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅持ち直しとなって引けています。ウクライナ情勢の緊張緩和に対する期待感が高まったことや、UAEがOPECプラスは原油の増産加速を、と呼びかける構えを見せたことなどを背景に原油価格が急落したことなどが好感されてリスク回避的な動きが巻き戻される展開となっています。米株は朝方から上昇基調を強め、ダウは一時820ドル高水準となり、終値でも650ドル高での引けとなりました。NASDAQも大幅上昇となっており、市場全体に楽観的なムードが漂いました。
米国債市場では、利回りが大幅続伸。商品価格は大きく下落したものの、インフレの先行きに対する警戒感は依然として根強いことや米株の大幅上昇を眺めた債券売りの流れが意識されたことで、利回りは大きく上値を拡大する展開となっています。現状米10年債利回りは1.93%台、30年債利回りは2.30%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 楽観的ムードが強まり、円独歩安
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落。米国債利回りは大きく上昇していますが、安全資産としてのドル買いの流れに対する修正の動きが強まったことでドル売りの流れが加速する展開となっています。ドルインデックスは98を割り込む流れとなっています。ユーロ/ドルは1.10ドル台半ば、ポンド/ドルは1.31ドル台後半での推移となっています。ただ、対円ではドルは底堅い動きが展開されています。
円は下落しての推移。大きく下落したドルに対しても下落する動きであり、主要通貨に対して軒並み売られる展開となっています。リスク回避的な動きが大きく巻き戻される中で円に対する売り圧力が強まり、これまで大きく下落していたユーロ/円は2円以上の上昇となっています。ポンド/円も1円以上の上昇となるなど、クロス円は全体的に上値を拡大する展開となっています。ドル/円は115円台後半、ユーロ/円は128円台前半、ポンド/円は152円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し、中心線を抜けて上限を目指す形となりましたが、上限には届かずに目先は上値を抑えられています。バンドの中心線を挟んでの動きであり、レンジ圏での動きが意識されやすい状況となっています。現状やや上値の重い展開となっており、バンドの下限まで下落するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限がじり安基調ですが、全体的には上下限中心線が横ばい基調となっており、レンジ圏での動きが意識されやすい形となっています。しばらくは様子見ムードが続きやすく、方向感の見えにくい展開となりそうです。目先はバンドの中心線を挟んでの動きであり、方向感を見極めながらの対応となりそうです。