EA-BANK モーニングレポート
ダウは、日中安値圏の790ドル安水準で引け(3.7 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅下落となって引けています。原油価格の高騰を背景としたインフレ懸念やそれに伴う利上げ観測、ウクライナ情勢の先行きに対する不透明感の高まりなどを背景に、リスク回避的な動きが強まる流れとなっています。ダウは引けにかけて下げ幅を拡大し、日中安値圏の790ドル安水準での引けとなっています。ハイテク銘柄にも売りの流れが強まり、NASDAQも大幅下落となりました。
米国債市場では利回りが上昇。インフレ圧力の高まりを背景に、米国の金融引き締めに対する思惑から債券売りの流れが強まっています。リスク回避的な動きから安全資産としての米国債買いも散見されましたが、ここまでの買いに対する調整の動きなども意識され、短期債利回りを中心に上げ幅を拡大しています。目先10年債利回りは1.78%台、30年債利回りは2.18%台へとそれぞれ上昇しています。
為替相場 – 地政学的リスクの高まりから、ドル独歩高
為替相場では、ドルインデックスが続伸。99を突破しての動きであり、上値を拡大する展開となっています。安全資産としてのドル買いの流れが意識されていることや、米国債利回りの上昇などを受けてドル買いの流れが根強く、しっかりとした動きが維持されています。ユーロ/ドルは1.09ドル割れ、ポンド/ドルは1.31ドル台前半まで押し込まれる流れとなりました。ドルは主要通貨に対して独歩高基調となっています。
円は底堅い動き。ドル/円はドルインデックスの上昇基調を眺めて115円台を回復するなど底堅い動きとなっていますが、クロス円は全般的に上値を抑えられる動きとなっています。特にポンド/円は1円以上の下落となっています。リスク回避的な動きから円に対する買い意欲が強まる流れとなっており、ユーロ/円は125円台前半、ポンド/円は151円台前半まで下落しています。商品価格の上昇などを背景に豪ドル/円は下げ渋っているものの、マイナス圏での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をバンドウォークする展開から調整の動きが入り、目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっています。目先は割り込む動きが見られていますが、このまま下落基調を継続してバンドの下限まで下落するかどうかに注目です。ただ、まだ支えられる可能性もありそうで、持ち直した場合は再度バンドの上限まで上昇といった動きになる可能性があります。
現状、バンド幅が縮小傾向を強めています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われますが、まだ縮小の余地はあり、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところです。目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、しばらくはバンドの中心線を挟んだ狭いレンジでの動きとなる可能性が高いでしょう。流れとしては方向感を見極めながらの対応が必要な場面です。