EA-BANK モーニングレポート
雇用統計好感も、米株下落(3.4 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。朝方はロシアが原子力発電所への攻撃と占拠といった報道が嫌気され、リスク回避的な動きが強まっています。ダウは一時540ドル安水準となるなど、下値を拡大する展開となっています。ただ、原油価格が大幅上昇となったことでエネルギー関連銘柄が底堅い動きとなり、さらに米雇用統計において、非農業部門雇用者数、失業率がともに市場予想を大幅に上回ったことが好感され、日中は買い戻しの動きも意識されました。結局ダウは170ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では利回りが大幅低下となって引けています。特に10年債利回りは0.1%超の低下となるなど下げ幅を拡大しています。リスク回避的な動きが強まる中で債券に対する買いが強まる流れとなっています。米10年債利回りは1.73%台、30年債利回りは2.15%台へとそれぞれ低下しての引けとなりました。
為替相場 – リスク回避の流れ根強くドル、円堅調
為替相場では、ドルインデックスが大幅上昇となって引けています。リスク回避的な動きが強まる中で安全資産としてのドル買いの流れが強まる状況となっています。ユーロ/ドルは1.10ドルを割り込りこみ一時1.09ドルも割り込む展開となり、結局1.09ドル台前半での引けとなっています。また、ポンド/ドルは1.32ドル台前半まで押し込まれています。資源価格の大幅上昇を受けて豪ドル/ドルなどは上昇していますが、ドルインデックスは98を突破しての推移となっています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。リスク回避的な動きを受けた円買いの流れが強まり、ドル/円は115円を割り込んでの推移となっています。また、ユーロ/円は2円以上の下落、ポンド/円も2円弱の下落となっています。豪ドル/円はプラス圏での引けとなりましたが、全体的には円に対する買い意欲が強まる展開であり、クロス円も上値を抑えられました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなり、下値を拡大する展開となりました。しかし、売り一巡後は持ち直しての動きで、目先はバンドの中心線まで押し戻す形となっています。バンドの中心線をブレイクして上値を拡大するかどうかに注目です。流れとしてはバンドの中心線を挟んでのレンジ圏での動きとなっていくのではないかとみています。
現状、バンドの下限が下落基調から上昇へと転じています。バンド幅の縮小傾向が強まっており、レンジ圏での動きが意識されやすい形となっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われますが、まだ縮小の余地が大きいため、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいでしょう。