EA-BANK モーニングレポート
ロシア制裁をにらみ、売り買い錯綜(2.28 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。ウクライナ情勢の緊迫化や米欧の対ロシア制裁に対する思惑などから売りの流れが強まり、ダウは一時580ドル安水準まで下落する展開となりました。しかし、売り一巡後は買い戻しの動きも見られ、NASDAQがプラス圏に浮上しての引けとなっています。ダウも下げ幅を縮小し、160ドル安水準で引けました。
米国債市場では、利回りが大幅に低下。地政学的リスクの高まりを背景に、安全資産としての米国債に対する買いの流れが強まり、利回りは下げ幅を拡大する展開となっています。10年債利回りは1.81%台、30年債利回りは2.15%台まで下落するなど、下げ幅は0.1%を超える展開となっています。2年債利回りも0.1%超の下げ幅となるなど、債券に対する買いが強く意識されました。
為替相場 – リスク回避でドル、円、買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが底堅い動きとなっています。安全資産としてのドルに対する買いの流れが意識される中、朝方ドルインデックスは97を回復する動きとなりました。しかし、米国債利回りが大幅に低下する中でドルに対する調整売りの流れも意識され、上値を削る展開となっています。ドルは底堅い動きは見せたものの、全体的には方向感の見えにくい展開となっており、ユーロ/ドルは下落して1.12ドル台前半での推移となる一方、ポンド/ドルは上昇して1.34ドル台前半での推移となっています。原油価格の大幅上昇などを眺めて豪ドル/ドルも底堅い動きとなっています。
円は全体的に買われやすい地合い。リスク回避的な動きを受けた円買いの流れが意識される局面です。スイスフランに対する買いが強まったことでスイスフラン/円は上昇しているものの、その他のクロス円やドル/円は上値を抑えられる展開となっており、ユーロ/円などは1円以上の下落となって129円割れとなっています。ドル/円も115円を割り込むなど売り圧力が強まる流れとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 売り一巡
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドブレイクし、そのままバンドウォークとなって下値を拡大する展開となっています。ただ、目先は下落の流れが一服して戻り基調となっています。このまま上昇基調を維持することができるかがポイントとなりそうです。目先はバンドの中心線を目指しての動きが意識される状況となっています。
現状、バンドの上限が下落に転じており、バンドの上下限中心線が下落する流れとなっています。トレンドそのものは下向きですが、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところです。一時的には調整の動きが入りやすいところではありますが、上値の重さが意識されるところであり、再度バンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。