EA-BANK モーニングレポート
警戒感が和らぎ、ダウは400ドル超の上昇(2.15 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大きく持ち直しての引けとなっています。ウクライナ情勢は依然として不透明感の漂う状況となっていますが、プーチン露大統領の「安全保障を巡り、米、NATOと協議の用意がある」などといった発言やショルツ独首相の「欧州での軍事衝突を回避することが我々の義務」などといった発言を受けて、警戒感が若干和らぐ展開となっています。また、ロシアの一部部隊が基地へと帰還を開始しているといった報道も好感される流れとなっています。ダウは一時マイナス圏に沈む場面もありましたが、売り一巡後は買いの流れが強まり、400ドル超の上昇となって引けました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移となっています。短期債利回りがやや上値を抑えられているところですが、10年債利回りなどの長期債利回りは大きく上昇しての推移となっています。ウクライナ情勢に対する警戒感が若干和らいでいるものの、依然としてロシアの侵攻に対する懸念が払しょくされたわけではなく、安全資産である米国債に対する買い意欲が根強いところです。また、米国の利上げに対する思惑も強く、上値を拡大する流れとなっています。10年債利回りは現状2.04%台と2.0%を回復して大きく上昇する流れとなっています。また、30年債利回りも2.3%台を回復し、2.36%台で推移しています。
ロシア侵攻に対する警戒から、様子見ムード(2.16 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が小幅に下落しての引けとなりました。朝方は地政学的リスクやFOMC議事要旨を控えて軟調地合いとなりましたが、今のところ米国が指摘した16日のロシアの侵攻は見られておらず、市場には安心感が広がる状況となっています。ただ、問題が解決といったわけではないため予断を許さない局面が継続する展開となっています。また、FOMC議事要旨が発表され、あまりタカ派色が強まらなかったことなどを背景に持ち直し基調となり、ダウは一時プラス圏に浮上する場面もありました。ただ、積極的に買い進む動きにはならず、結局は50ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では利回りが低下する動きとなっています。FOMC議事要旨にてタカ派的な思惑が強まらなかったことなどを背景に、債券に対する買い戻しの動きが意識される展開となっています。利上げに対する見方は維持されているものの、市場の想定内といった状況となっています。直近で地政学的リスクから利回りが上昇していた動きに対する修正の動きが展開され、米10年債利回りは2.03%台で、30年債利回りは2.33%台での推移となっています。
為替相場 – 為替相場も、様子見ムード
為替相場では、ドルインデックスが上値の重い展開となっています。96を挟んでの動きから上値を抑えられ、FOMC議事要旨発表後に下値を拡大する展開となりました。ただ、売り一巡後は買い戻しの動きも見られており、目先は下げ幅を縮小する展開となっています。しかし、主要通貨に対してドルは売られやすい地合いとなっており、ユーロ/ドルは1.13ドル台半ばから後半で、ポンド/ドルは1.35ドル台後半での推移となっています。
円はまちまちでの推移となっています。ドル/円が上値の重い展開となる一方、クロス円は堅調地合いとなっています。NY時間朝方はリスク回避的な動きが意識される中で円買い圧力が強まりましたが、売り一巡後は米株の下げ渋りなどを受けて持ち直す展開となりました。ただ、ドル/円が上値を抑えられる中でクロス円も伸びを欠く展開となっています。ドル/円は115円台半ばでの推移となる一方、豪ドル/円などは83円台を回復しての動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして下げ幅を縮小する展開から持ち直す動きを見せ、一時バンドの中心線まで下落する動きとなりました。しかし、中心線では抑えられる動きとなり、再度バンドの下限を目指しての動きとなっています。目先は下限には届かずに横ばいでの動きとなっており、ここから再度下値を拡大するのか、中心線まで持ち直すかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が下落する動きとなっています。トレンドそのものが下向きであり、戻り売り優勢の局面です。一時的に押し戻す場面はあっても上値は重く、再度バンドの下限まで下落する可能性も十分にありそうです。目先は下げ渋っていますが、基本的には上値の重い展開となりそうです。