EA-BANK モーニングレポート
早期利上げ観測の強まりで、ダウが520ドル安(2.10 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅反落となって引けています。ダウは米CPIを受けて利上げに対する思惑が強まり、リスク回避的な動きが強まる展開となって下落しました。しかし、その後は米経済の足元の堅調などを意識して持ち直し、一時プラス圏に浮上する場面もありました。その後は一進一退の展開となりましたが、ブラード・セントルイス連銀総裁が50bpの利上げを支持するといった発言をしたことで株安の流れが急速に強まり、一時660ドル安水準となりました。引けにかけて若干持ち直したものの、520ドル安での引けました。
米国債市場では利回りが大幅上昇。2年債利回りは0.2%超の上昇となるなどの急騰しています。また、長期債利回りも上げ幅を拡大しており、10年債利回りは0.1%超の上昇となて2.04%台へ、30年債利回りも2.32%台での推移となっています。ブラード・セントルイス連銀総裁の発言を受けて債券に対する売りの流れが急速に強まっており、警戒感が高まる状況となりました。
為替相場 – 米利上げ観測の強まりで、円独歩安
為替相場では、ドルインデックスが上昇基調となって推移しています。朝方はユーロなどに対する買いの動きが強まったことでドルの上値は抑えられていましたが、米国債利回りの急激な上昇を背景に、ドルに対する買い戻しの動きが強まり、ドルインデックスはプラス圏に浮上する展開となっています。ただ、ユーロ/ドルやポンド/ドルは上げ幅を縮小していますが、小幅ながらもプラス圏での動きを維持しており、積極的にドルを買うといった展開にはなっていません。全体的には大きな動きにはなっておらず、方向感を探る流れとなっています。
一方、円は軟調地合いを強めています。リスク回避的な動きが強まる中で円に対する買いが意識される場面もありましたが、米国債利回りの上昇とそれに伴うドル買いの流れを受けてドル/円が大きく上昇して116円台での動きとなっており、クロス円もつれ高となって推移しています。円は対主要通貨で独歩安基調であり、ユーロ/円は132円台半ば、ポンド/円は157円台前半から中盤での推移となっています。原油価格の堅調を眺めて豪ドル/円も底堅い動きで83円台を回復しての動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクして上値を拡大する動きとなりましたが、その後は調整の動きが入ってバンドの中心線まで下落する流れとなりました。バンドの中心線では支えられ、目先は持ち直し基調から再度バンドの上限を目指す形となっています。底堅い動きが継続しており、買われやすい地合いとなっています。
現状、バンドの上下限中心線が上昇基調となっています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところですが、トレンドそのものは上向きですので、底堅い動きが意識されやすい局面です。このままバンドの中心線で支えられて上限まで上昇といった動きになる可能性は高そうです。