EA-BANK モーニングレポート
ダウは引けにかけ上値上昇、370ドル高水準で引け(2.8 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。米国のタカ派的な金融政策に対する警戒感はあるものの、市場は概ね織り込み済みといった思惑もあり、リスク志向の動きが強まる展開となっています。オミクロン株の感染拡大に対する懸念が和らいでいることも好感されており、米経済の先行きに対する楽観的な見方が意識されています。ダウは引けにかけて上値を拡大して一時450ドル高水準となり、そこからは抑えられたものの370ドル高水準での引けとなりました。メタは依然として軟調な動きとなっていますが、ハイテク銘柄も買い戻しの動きが意識され、NASDAQは上昇しての引けとなっています。
米国債市場では利回りが大きく上昇。米株の堅調地合いを眺めて債券に対する売りの流れが強まる展開となりました。利上げに対する思惑も強まっており、利回りは上値を拡大する展開となっています。10年債利回りは1.95%台に上昇、30年債利回りは2.25%台で推移しています。
為替相場 – 米株高を背景に、円独歩安
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合いでの推移。ビルロワドガロー仏中銀総裁がECBに対する市場の反応は強すぎた可能性などといった発言をしたことで、ユーロに対する買いの動きが巻き戻される展開となっており、ドルの下値を支える流れとなっています。さらに米国債利回りの上昇などもあってドル買いが意識される展開となっています。ただ、米消費者物価指数の発表を控えていることもあり大きな動きにはなっておらず、ポンド/ドルなどは上昇しての推移となっています。
一方、円は軟調地合い。リスク志向の動きが強まる中で円売り圧力が強まっており、ドル/円は115円台半ばまで上昇する展開となっています。また、ポンド/円は156円を突破し上値を拡大しており、その他のクロス円も上昇基調となっています。円は対主要通貨で独歩安となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整の動きも底堅い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入る流れとなっています。ただ、バンドの中心線では支えられており、目先は底堅い動きとなっています。このままバンドの上限まで再度持ち直すかに注目です。流れとしては買いの流れが維持されており、バンドの上限まで上昇する可能性は高いでしょう。
現状、バンドの上限は下落に転じており、バンド幅が縮小傾向を強める展開となっています。まだ縮小の余地があり、市場にはエネルギーがそれほどは蓄積していないと思われますが、先行きに関してはバンド幅の縮小傾向が強まることが予想される形であり、大きな動きとなる可能性も出てくるでしょう。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。