EA-BANK モーニングレポート
米雇用者数の大幅増で債権売り加速、ダウ小幅続落(2.4 NY時間)
先週末のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなっています。アマゾンの好決算などを背景にハイテク銘柄を中心に買い意欲が強まる一方、米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことで早期利上げ観測が強まり、リスク回避的な動きが意識される展開となっています。ダウは荒っぽい動きとなりましたが結局マイナス圏での引けとなり、20ドル安水準となりました。
米国債市場では利回りが大幅続伸。雇用統計で失業率は悪化したものの、非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことでリスク志向の動きが加速する展開となっています。早期利上げ観測の強まりを背景に債券売りの流れが強まっています。10年債利回りは1.90%を突破しての引けとなり、30年債利回りは2.21%台まで上昇しています。また、2年債利回りが0.1%の上昇となるなど上げ幅を拡大しました。
為替相場 – ドルインデックスが底堅い動き
為替相場では、ドルインデックスが上昇。ECBの年内利上げ観測が強まる中でユーロに対する買い意欲が強く、ユーロ/ドルは上昇しての引けとなりましたが、米国債利回りの大幅上昇などを背景にドル買い圧力も強まりドルの下値が支えられました。ドルは対ユーロ以外では主要通貨に対して買われやすい地合いとなって引けています。ユーロ/ドルも大きな動きにはなっておらず、ドルの下値が支えられる展開となりました。
一方、円はまちまちでの引け。ドル/円が底堅い動きとなって115円台を回復し、ユーロ/円も堅調地合いとなっていますが、その他のクロス円はダウの軟調な動きなどを眺めて上値を抑えられる展開となっています。ただ、全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。ユーロ/円は131円台後半での推移、ポンド/円は156円台前半での推移となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、一時バンドの上限をブレイクする動きが見られましたが、乖離が大きく調整の動きが入り、そのまま下落基調を継続する動きが展開されています。目先はバンドの中心線まで下落し、そこで支えられる形となっています。このまま持ち直し基調となるかに注目ですが、下値の堅さが意識されており、バンドの上限まで押し戻す可能性もありそうです。
現状、バンド幅が縮小傾向を強めており、市場にはエネルギーが蓄積されている状況です。バンドブレイクからバンドウォークといった動きとなる可能性があるので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっているため、まずは方向感を見極めながらの対応が必要です。