EA-BANK モーニングレポート
米利上げに対する警戒感の高まりから、米株が540ドル安水準に(1.18 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅下落となって引けています。米国の高インフレが続く中でFEDの金融政策の立ち遅れが指摘されており、3月の50bpの利上げが必要といった見解も出るなど、引き締めに対する思惑を受けて朝方からリスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時640ドル安水準まで下落する展開となり、そこからは押し戻す動きが見られたものの、引けにかけて再度売り圧力が強まり、結局540ドル安水準での引けとなっています。
米国債市場では利回りが大幅上昇。米国の2022年の利上げに関して、4回の利上げが織り込まれるなど市場は金融引き締めに関してタカ派的な思惑を強める展開となっており、債券に対する売り圧力が急速に強まる流れとなっています。2年債利回りは1%台を回復しており、10年債利回りは1.86%台へ、30年債利回りは2.18%台へ、それぞれ上昇しての動きとなっています。
為替相場 – 米株の大幅下落で、円堅調
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りが大きく上昇する中でドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。ユーロ/ドルは1.14ドルを割り込んで下値を拡大し、目先は1.13ドル台前半まで押し込まれています。ポンド/ドルも1.36ドルを割り込む動きであり、全体的にドルに対する買い意欲が強まる展開です。
一方、円は堅調地合い。ドルインデックスの上昇などを眺めてドル/円は前営業日比ほぼ変わらずでの動きであり、NY時間帯は狭いレンジでの動きが展開されました。クロス円に関しては下値を拡大する動きであり、ユーロ/円は130円を割り込む動きとなっています。ポンド/円も156円を割り込んでおり、全体的に円に対する買い意欲が強まりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限と中心線とで挟まれたレンジを動いており、やや上値の重さが意識される展開となっています。目先はバンドの下限から中心線まで押し戻す動きであり、中心線を挟んでの動きが展開されています。中心線で抑えられて再度下落するのか、中心線をブレイクしてバンドの上限まで上昇するのかで流れが変わってきそうですが、今のところは方向感が見えにくくなっているので、様子見ムードといった状況だといえます。。
現状、バンドの上限が下落、下限がじり高といった動きで、バンド幅が縮小傾向となっています。バンド幅はそもそも狭い状況であり、市場にはエネルギーが蓄積されている状況です。バンドブレイクからバンドウォークといった動きになる可能性が高まってきており、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。目先はバンドの中心線を挟んでの動きで方向感が見えにくいところですが、動き出したら大きくなる可能性が高まっているだけにここからの方向感に注目です。