EA-BANK モーニングレポート
米卸売物価が9.7%上昇も、ダウ大きく下落(1.13 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなっています。朝方は米卸売物価指数が予想ほど上昇しなかったことなどを背景に買い優勢の流れとなり、ダウは一時220ドル高水準にまで上昇する展開となりました。しかし、買い一巡後は企業決算を控えていることや米国の金融政策の先行きに対する思惑などから売りの流れが強まり、ハイテク銘柄を中心に下げ幅を拡大する展開となり、ダウは結局170ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では利回りが大きく下落。米株が下値を拡大する展開となる中で債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。また、卸売物価指数を眺めてインフレに対する警戒感が若干和らいだことも調整の動きを強める展開となっています。米10年債利回りは1.70%を割り込む動きであり、30年債利回りも2.03%台での推移となっています。
為替相場 – 円が主要通貨に対して独歩高
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りの低下などを背景にドル売りの流れが意識される展開です。ただ、ここまでの下落に対する調整の動きも意識されており、下げ渋る流れとなっています。ドルインデックスはそこまで大きな動きにはなっておらず、ユーロ/ドルやポンド/ドルなども全体的には小動きとなりました。
一方、円は買い優勢の流れとなっています。リスク回避的な動きが強まる中で円買い圧力が強まっています。ドル/円は一時114円を割り込む動きを見せるなど、上値を抑えられています。クロス円も軟調地合いであり、ユーロ/円が131円を割り込む動きで、ポンド/円が157円を割り込み、156円台中盤まで押し込まれる展開となっています。円は主要通貨に対して独歩高となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドウォークする展開から小幅に持ち直しての動きとなっています。バンドの中心線を目指しての動きであり、そこまで上昇することができるかがまずはポイントとなりそうです。仮に到達できてもそこで抑えられて下落といった動きになる可能性も十分にあるので注意が必要です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きになっています。市場にはエネルギーが蓄積されており、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。ただ、現状はバンドの中心線を意識しての動きであり、方向感の見えにくい展開となっています。まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。