EA-BANK モーニングレポート
米消費者物価7.0%上昇、ダウ一進一退(1.12 NY時間)
昨日のNY市場で、ダウは若干の上昇で引けました。米国の早期利上げ観測が薄れたことでダウは朝方200ドル超の上昇となるなど上げ幅を拡大しました。しかし、米消費者物価指数が7.0%上昇と市場予想を上回り39年ぶりの高水準となったことで、金融引き締めに対する警戒から、上昇一服後は調整売り圧力が強まり、前営業日終値を挟んでのレンジ圏での動きとなりました。引けにかけては底堅い動きとなったものの30ドル高水準で引けています。
米国債市場では利回りが全体的に上昇となっています。米10年債利回りは前営業日比変わらずでの推移となっていますが、米株の上昇やブラード・セントルイス連銀総裁の2022年に4回の利上げの可能性といった発言などを受けて債券に対する売りの流れが意識される展開となっています。現状米10年債利回りは1.73%台、30年債利回りは2.08%台での推移となっています。
為替相場 – 米インフレ警戒から、ドルインデックスが大きく下落
為替相場では、ドルインデックスが大きく下落しました。市場全体に早期利上げ観測に対する警戒感が和らぐ流れとなる中でドルに対する売り圧力が強まる展開となっています。ユーロやポンドに対する買い戻しの動きも強まっており、ドルは主要通貨に対して独歩安となっています。ドルインデックスは95を割り込んでの推移であり、ユーロ/ドルは1.14ドルを回復し、ポンド/ドルも1.37ドルを回復しての動きです。
一方、円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの大幅下落などを眺めてドル/円が114円台半ばまで下げ幅を拡大しており、クロス円の上値も抑える展開となっています。ただ、ユーロ/円は小幅に上昇して131円台を維持しての動きであり、ポンド/円も下落しているものの157円台を維持しています。クロス円は米株の底堅い動きが意識されており、全体的には大きな動きにはなっていない状況です。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてからのバンドウォークが展開されており、下値を拡大する動きとなっています。目先は持ち直す動きが見られていますが、上値の重い展開となっています。ここからバンドの中心線まで押し戻すことができるかどうかに注目です。流れとしては軟調地合いが継続しており、戻り売り圧力も強そうです。
現状、バンドの上下限中心線が下落しての動きです。バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところですが、トレンドそのものが下向きであり、一時的に押し戻しても再度戻り売りに上値を抑えられそうです。目先は押し目買いに支えられていますが、再度バンドの下限まで下落する可能性もありそうです。