EA-BANK モーニングレポート
ダウは議会証言を意識した展開、180ドル高水準で引け(1.11 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなっています。朝方、ダウは早期利上げ観測などを警戒した売りの流れが強まり、290ドル安水準まで下落する展開となりました。しかし、パウエルFRB議長の議会証言でそこまでタカ派的なものとならなかったことなどを背景に、買い戻しの動きが強まりました。ダウは一時200ドル高まで上げ幅を拡大し、180ドル高水準での引けとなりました。ハイテク銘柄にも買い意欲が強まり、上値を拡大しました。
米国債市場ではまちまちでの推移となっています。2年債利回りなどは上げ幅を縮小したものの、小幅に上昇しての推移となりました。一方、長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっています。パウエルFRB議長の議会証言を受けてポジション調整の動きが強まる流れとなりました。ただ、早期利上げ観測は依然としてくすぶっており、積極的に債券を買う動きにはなっていません。米10年債利回りは1.74%台、30年債利回りは2.07%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 議会証言によりタカ派的な思惑後退、円軟調
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。米国の金融政策においてタカ派的な思惑が若干後退する展開となっており、ドルの上値が抑えられています。ユーロやポンドに対する買い戻しの動きが意識される中でドルインデックスは95台半ばまで押し込まれる流れとなっています。ユーロ/ドルは1.13ドル台半ばから後半で、ポンド/ドルは1.36ドル台を回復する動きとなっています。
一方、円は軟調地合い。米株の上昇などを背景に、リスク志向の動きが意識される中で円売り圧力が強まる展開となっています。ドルインデックスの下落を受けてドル/円の上昇幅は小さいものの、プラス圏での推移となっています。クロス円は上げ幅を拡大する展開となっており、ユーロ/円は131円台を回復しています。ドル/円は115円台前半での推移となっており、ポンド/円は157円台を回復しての動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限からの下落基調が強まり、一時バンドの中心線を挟んでの動きとなりましたが、そこから売りの流れが再開してバンドの下限を目指す格好となっています。まだバンドの下限には届いていませんが、ここからさらに下落する可能性もありそうです。
現状、バンドの上限がじり高、下限が下落といった動きになっています。バンド幅の拡大が意識されており、このままバンドの下限をブレイクして下値拡大といった動きになる可能性もあるでしょう。ただ、バンド幅はそれなりに拡大してきているため、大きな動きにはなりにくくなってきています。バンドの下限で支えられて一時的に持ち直すといった動きになる可能性があります。ただ、上値は重く売り優勢の流れは維持されやすいでしょう。