EA-BANK モーニングレポート
経済指標の結果が市場予想を下回ったことを背景に、ダウ続落(1.6 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落しての引けとなりました。新規失業保険申請件数が市場予想よりも悪かったことや、ISM非製造業景況指数が市場予想を下回ったことなどを背景に、リスク回避的な動きが意識されました。ただ、オミクロン株の重症化リスクが低い事や前営業日の大幅下落などに対する調整の動きなども意識され、ダウは一時50ドル高水準にまで上昇する場面もありました。しかし、買い一巡後は再度売り圧力が強まり、結局170ドル安水準での引けとなっています。
米国債市場では利回りがまちまちでの推移となっています。米国の早期利上げ観測に対する思惑が強まる中で債券に対する売り圧力が意識され、大きく上昇する場面もありましたが、株安や調整の動きから債券に対する買い戻しの動きも見られ、30年債利回りがマイナス圏に転じての動きとなっています。ただ、短期債利回りや10年債利回りなどはプラス圏での推移となるなど、債券に対する売り圧力がくすぶる状況となっています。米10年債利回りは1.72%台にまで上昇する一方、30年債利回りは2.08%台での推移となっています。
為替相場 – 米株安を背景に調整加速、円堅調
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇しての推移となっています。大きな動きにはなっていないものの、早期利上げ観測が意識される中でドルの下値が支えられる展開となっています。ユーロ/ドルは再度1.13ドルを割り込む動きとなっており、ポンド/ドルも1.35ドル台前半から中盤での動きとなっています。全体的には小動きですが、ドルに対する買い意欲は根強い局面となっています。
一方、円は買い優勢の流れ。原油高を受けてカナダドル/円がプラス圏での推移となっていますが、ドル/円は116円を割り込む動きで、クロス円も全般的には上値の重さが意識される状況となっています。ユーロ/円は131円を、ポンド/円は157円をそれぞれ割り込む展開となっています。米株安を背景にリスク回避的な動きが意識され、円に対する買い意欲が強まる展開となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上昇一服
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調を強め、バンドの中心線を突破してそのままバンドの上限まで上昇する展開となっています。そして、バンドの上限をブレイクする動きも見せましたが、目先は調整の動きが入っています。このまま下落基調を維持するのか、再度上昇してバンドウォークとなるかに注目です。
現状、バンドの上限が上昇基調、下限がじり安基調となっており、バンド幅は拡大基調です。再度上昇してバンドウォークとなる可能性もあるだけに、バンドの下限の方向感には注意が必要です。バンドの下限の下落の勢いが強まった場合は上値を拡大する可能性が高まりますが、現状の動きから考えると上昇に転じて調整の動きが意識され、バンドの中心線を目指して下落するといった展開となるのではないでしょうか。