EA-BANK モーニングレポート
米株急騰で、米債券利回りも上昇(12.21 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅持ち直しとなって引けています。ダウは朝方から買いの流れが強まり、日中は高値圏での推移を継続する展開となっています。引けにかけても底堅い動きが維持されて560ドル高水準での引けとなりました。オミクロン株の感染拡大に対する警戒感は残るものの、ワクチンの追加接種が有効との報道が流れたことやバイデン政権が都市封鎖をしない方針を示したことで、経済に対する悪影響も限定的なものとなるのではないかとの見方が強まりました。
米国債市場では利回りが上昇。米株の大幅持ち直しを背景にリスク志向の動きが強まり、安全資産である米国債に対する売り圧力が強まりました。ただ、米20年債入札が好調となったことを受け、利回りはやや伸び悩む動きとなっています。米10年債利回りは1.47%台で、30年債利回りは1.87%台での推移となっています。
為替相場 – 米株高騰で、円売り急進
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。米国債利回りの上昇などを背景にドルに対する買いの動きが意識されましたが、米20年債入札の好調やポンドに対する買い戻しの動きなどが意識されたことでドルの上値が抑えられる展開となっています。ただ、全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まっています。ポンド/ドルは1.32ドル台半ばまで持ち直す流れとなっています。ちなみに、中銀が預金保護策を打ち出したことでトルコリラに対する買い意欲が急激に強まる流れとなっています。
一方、円は軟調地合い。株価の大幅上昇などを受けたリスク志向の動きが意識され、円に対する売り圧力が強まっています。ドル/円は114円台を回復しての動きとなっており、ポンド/円は1円以上の上昇となって151円台を突破しての動きとなっています。円は主要通貨に対して売られやすい地合いとなっており、クロス円も全般的に底堅い動きが展開されています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしてバンドウィークとなり上値を拡大する展開となりました。目先は調整の動きが意識されており、バンドの中心線を目指す形となっています。調整の動きが継続しており、このままバンドの中心線まで下落する可能性は高まっています。そこで支えられるかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が上昇基調、下限が下落基調から持ち直す動きとなっています。バンドの上下限中心線が上昇する形であり、トレンドそのものは上向きですが、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、一時的に調整を入れながら上値を拡大するといった動きになりやすいところです。バンドの中心線を目指しての動きですが下値は堅そうで、中心線まで下落してもそこでは支えられ再度上昇して上値を拡大する、といった展開となる可能性が高いでしょう。