EA-BANK モーニングレポート
米株は上値重く、マイナス圏で引け(12.3 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が小幅に下落。注目されていた米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に下回る結果となり、リスク回避的な動きが強まっています。失業率は改善したものの、平均時給が市場予想を下回っており、全体的には警戒感の強まる流れということができそうです。ダウは一時370ドル安水準となりましたが、引けにかけては押し目買いに支えられて下げ渋り、50ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では利回りが大幅下落。米10年債利回りが0.1%低下しており、30年債利回りも大幅に低下しています。米株の下落基調を眺めてリスク回避的な動きが意識され、安全資産である債券に対する買いの動きが強まる展開となっています。米10年債利回りは1.34%台に下落し、30年債利回りも1.67%台での引けとなりました。
為替相場 – ドルインデックス軟調
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。米国債利回りは大きく低下したものの、早期利上げ観測は根強く、ドルの下値を支える展開となっています。さらにポンドに対する売りの流れや原油価格の上値の重い展開を眺めて豪ドル売りなどが意識されての動きとなりました。ただ、ユーロに対する買い戻しの動きなどがドルの上値を抑えました。ユーロ/ドルは1.13ドル台前半を、ポンド/ドルは1.32ドル台前半から中盤での推移となっています。
一方、円は買い優勢の流れ。リスク回避的な動きが意識される中で円に対する買い戻しの動きが強まっています。ドル/円は113円を割り込んでの推移となっており、クロス円も下げ幅を拡大する動きとなっています。ポンドや豪ドルなどは1円を超す下げ幅となっており、警戒感が強まる状況となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、目先はバンドの-2σをブレイクしてバンドウォークが展開されて下値を拡大する動きとなっています。ただ、下げ渋りからの買い戻しの動きが意識されており、その後はバンドの中心線を目指して上昇しています。このままバンドの中心線まで上昇することができるかに注目です。
現状、バンドの上限が下落に転じたことでバンドの上下限中心線が下落する動きとなっています。バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいものの、トレンドそのものは下向きです。一時的な持ち直しの動きは見られているものの上値は重く、再度戻り売りに抑えられてバンドの下限まで下落といった動きになる可能性が高そうです。戻りのメドはバンドの中心線になりそうで、そこまでは押し戻す可能性が高いといえます。