EA-BANK モーニングレポート
ダウは一時710ドル安水準にまで下落(11.30 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅下落となって引けています。朝方から上値の重い展開となりましたが、パウエルFRB議長のタカ派的な発言を受けてリスク回避的な動きが強まり、ダウは一時710ドル安水準にまで下落する展開となりました。売り一巡後も上値の重い展開が継続し、結局650ドル安水準での引けとなりました。NASDAQも一時プラス圏に浮上する場面もありましたが、ダウの大幅下落を眺めて売り圧力が強まりました。
米国債市場では利回りがまちまちでの推移。2年債などの短期債利回りが大きく上昇する一方、10年債などの長期債利回りが大幅低下となるなど、米株の大幅安を眺めて長期債に対する買い意欲が強まっています。2年債と10年債の利回りのスプレッドが大幅に縮小する展開となり、10年債利回りは1.44%台にまで下落する動きとなっています。
為替相場 – ドルインデックスに売り圧力強まる
為替相場では、ドルインデックスが大きく下落。96を割り込む動きであり、ドル売り圧力が強まっています。米長期債利回りの低下などが嫌気される形となっています。ただ、パウエルFRB議長の発言を受けて早期利上げ観測が強まる中でドルインデックスは一時プラス圏に浮上するなど、ドルに対する買い戻しの動きも散見されました。ただ、ドル買いが一服した後は上値の重い展開が継続しています。ユーロ/ドルは1.13ドルを回復しての動きとなっています。また、原油価格の大幅下落を眺めて豪ドル/ドルなどは上値を抑えられました。また、トルコ・リラが対ドルで史上最安値を更新する動きとなっています。
一方、円は全体的に買い優勢の流れ。リスク回避的な動きが強まる中で円に対する買いの動きが強まる展開となっています。ドル/円は113円台は維持しているものの、前半での推移であり、警戒感が強まる状況です。クロス円も全体的に上値の重い展開となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、目先はバンドの下限から上限まで一気に上昇してバンドブレイクとなったものの、そこから調整の動きが意識されており、バンドの中心線を意識しての流れとなっています。バンドの中心線では支えられる動きとなっていますが、上値の重さも意識されており、ここからの方向感に注目です。
現状、バンドの上下限中心線はじり高基調です。トレンドそのものはやや上向きで、底堅い動きが意識されやすいところですが、積極的に買い進むといった動きにはなりにくいのではないかと思われます。バンド幅も比較的広い状況ですので、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。バンドの中心線を挟んでの小動きとなる可能性もありそうです。