EA-BANK モーニングレポート
ダウ、一時1050ドル安水準まで急落(11.26 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大幅下落。感謝祭明けの短縮取引となった市場は南アフリカで発見された新型のコロナウィルス変異株に対する警戒感が強まったことで売り圧力が強まる展開となっています。ダウは一時1050ドル安水準まで下落し、その後若干持ち直したものの900ドル安水準での引けとなっています。感謝祭明けということで取引が閑散とする中で下値を拡大しやすかったことが一因となりました。また、原油価格も10ドル超の下落となって引けています。
米国債市場では利回りが大幅に低下。株の急落を背景にリスク回避的な動きが強まり、安全資産としての米国債券に対する買い意欲が強まる展開となっています。2年債、10年債、30年債などは軒並み0.1%を超える下げ幅となっており、警戒感が強まっています。米10年債利回りは1.47%台に、30年債利回りは1.82%台にそれぞれ低下しての引けとなりました。
為替相場 – 原油安で資源国通貨が軟調、円独歩高
為替相場では、ドルインデックスが大きく下落。96台は維持したものの、前半まで押し込まれています。米国債利回りの大幅低下を眺めてドルに対する売り圧力が強まる展開となっています。安全資産としてのドル買いも散見されましたが、上値は重く、押し込まれました。ユーロ/ドルは1.13ドルを回復しての動きとなっています。ただ、原油価格の急落などを眺めて資源国通貨である豪ドルは上値の重い展開となり、00.71ドル台前半での推移となりました。
一方、円は急騰。リスク回避的な動きが強まったことで、ここまでの円売りに対する巻き戻しの動きが意識され、円は主要通貨に対して独歩高となっています。ドル/円は2円近い下落となり、113円台半ばまで下落しています。ポンドや豪ドルも2円以上の下げ幅となるなど、クロス円も全体的に大きく下落する展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 目先は持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、目先はバンドの下限から持ち直し、バンドの中心線を突破しての動きとなっています。朝方のオセアニア時間帯で円買いに対する調整の動きが意識されており、持ち直し基調を強めています。ここまではバンドの中心線で抑えられる動きとなっていただけに、基調の転換が意識される状況となっています。
現状、バンドの上限は下落基調を維持しているものの、下限が持ち直し基調となっています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われます。ただ、まだバンド幅は広い状態で、ここから一気にバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。バンドの上限では抑えられる可能性が高いのではないでしょうか。しばらくはレンジ圏での動きが意識されそうです。