EA-BANK モーニングレポート
ダウ一時大幅高になるも、寄り付き水準で引け(11.22 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなっています。ダウは好調な経済指標やバイデン大統領がパウエルFRB議長再任の方針といった報道を受け、金融政策の不透明感が後退する展開となっており、買い意欲が強まったことでダウは一時300ドル超の上昇となりました。しかし、早期利上げ観測やここまでの上昇に対する利食い売りなどが意識される中で引けにかけて上値を縮小し、結局10ドル高水準での引けとなりました。また、米国債利回りの大幅上昇を眺めてNASDAQに対する売り圧力が強まり下値を拡大しました。
米国債市場では利回りが大幅に上昇。米経済指標の堅調や、米2年債、5年債入札が不調となったことを背景に、債券に対する売りの流れが強まる展開となっています。米10年債利回りは1.6%を突破して1.62%での推移となり、30年債利回りも1.97%台まで上昇する展開となっています。バイデン大統領がパウエルFRB議長再任を発表したことも、市場には早期利上げ観測が意識される状況となり、それも債券売りを強める状況となっています。
為替相場 – ドルインデックス続伸
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りの大幅上昇を眺めてドルに対する買い意欲が強まる展開です。さらに欧州でのコロナウィルスの感染拡大を背景にしたユーロ売りの流れが継続しており、ドルの下値を支える展開となっています。ドルは対主要通貨で上昇基調となり、独歩高の流れです。ユーロ/ドルは1.12ドル台前半から中盤での推移となり、ポンド/ドルは1.34ドルを割り込む動きとなっています。ただ、豪ドルなどは原油価格の上昇などを背景に、下げ渋る展開となっています。
円は軟調地合い。ドル/円が上昇したことでクロス円もつれ高基調であり、全体的に底堅い動きが展開されています。ドル/円は114円台後半での動きとなるなど大きく上昇していますが、115円には届かずに目先はやや調整の動きが意識されています。米株の上値が抑えられたことで、円に対する買い戻しの動きが意識される状況となっています。ユーロ/円は129円台を回復しての推移で、豪ドル/円も83円台を回復しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上昇基調一服から調整の動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、目先はバンドの上限をブレイクしてバンドウォークが展開され上値を拡大する展開となり、そこから一時的に調整の動きも見られたものの、下値の堅さが意識されて上値を拡大する流れとなりました。目先はやや調整の動きが強まっており、このままバンドの中心線まで下落するかどうかに注目です。ただ、基本的には底堅い動きが意識されていたので、再度上昇する可能性も十分にあるでしょう。
現状バンドの上下限中心線が上昇基調となっています。トレンドそのものは上向きであり、一時的に調整の動きが入っても押し目買い優勢といった流れとなっています。目先は調整売りが入っていますが下値は堅く、再度バンドの上限を目指して上昇といった動きになる可能性が高そうです。