EA-BANK モーニングレポート
ポジション調整により米株下落(11.17 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落。ポジション調整の動きが強まり、売り優勢の流れとなっています。インフレに対する警戒感から早期利上げ観測が強まる中で、リスク回避的な動きが意識される展開となっています。ダウは210ドル安水準で引けるなど、引けにかけて売り圧力が強まり、日中安値圏での引けとなりました。
米国債市場では利回りが下落。インフレに対する警戒感は根強いものの、米株の軟調地合いやここまでの利回り上昇に対する修正の動きが意識されたことで、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。米20年債入札が不調となったことで利回りは持ち直す場面もありましたが、上値の重さが意識され下げ幅を拡大しています。米10年債利回りは1.60%を割り込み、1.58%台での推移となっています。また、30年債利回りも2%を割り込み.197%台での推移となりました。
為替相場 – ポジション調整で、円が独歩高
為替相場では、ドルインデックスが軟調地合い。インフレに対する警戒感や早期利上げ観測、原油価格の下落を背景に豪ドルやカナダドルに対する売りの流れが強まったことなどを受けて下げ渋る動きにはなっているものの、米国債利回りが大きく低下していることを眺めてドルの上値が抑えられる展開となっています。現状でユーロ/ドルは1.13ドル台前半で、ポンド/ドルは1.34ドル台後半での推移となっています。また、金融政策に対する思惑から、トルコリラに対する売りの流れが強まっています。
一方、円は堅調地合い。ドル/円の下落などを眺めてクロス円も下値を拡大しており、主要通貨に対して円買いの流れが強まる展開となっています。ドル/円は115円台を目指す動きから調整の動きが入り、目先は114円台前半まで押し込まれています。また、ポンド/円は154円割り込んでの動きとなり、豪ドル/円も83円割れでの推移となっています。全体的に下げ幅を拡大する動きで、円高基調となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 目先持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてそのままバンドウォークとなっています。目先は下落の動きが一服し、小幅に持ち直す動きとなっていますが、上値の重さが意識されており、バンドの-1σで抑えられる格好となっています。このまま再度バンドの下限まで下落するかどうかに注目です。
現状バンドの上限が下落に転じたことで、バンドの上下限中心線が下落する動きとなっています。一時的には調整の動きが入りやすいところですが、トレンドそのものは下向きであり、戻り売り優勢の局面が継続しています。目先、上値を抑えられていることを考えると、このまま下落基調を強めてバンドの下限を目指すといった動きとなる可能性が高いでしょう。