EA-BANK モーニングレポート
米株が下げ幅拡大(11.10 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大きく下落。米国のCPIが市場予想を上回ったことでインフレに対する懸念が強まり、早期利上げ観測などが意識される展開となっています。ダウは一時310ドル安水準となり、そこからは持ち直したものの結局240ドル安での引けとなっています。米国債利回りの上昇などを眺めてNASDAQも大幅下落となっており、リスク回避的な動きが強まりました。
米国債市場では利回りが大幅上昇。インフレ懸念が強まる中で債券に対する売りの流れが強まる展開となっています。米10年債利回りは0.12%超の上昇となり、1.56%台を付ける動きとなっています。また、30年債利回りも1.91%台にまで急激に押し戻す動きであり、短期債利回りも大幅上昇となっています。米国の早期利上げ観測が高まる中での動きとなっています。
為替相場 – ドルインデックスが大幅上昇
為替相場では、ドルインデックスが大幅上昇。米国債利回りの大幅上昇などを受けてドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。ドルインデックスは1%弱の上昇となり、約1年ぶりの水準にまで上昇する展開となっています。ドルは対主要通貨で独歩高となっており、対ユーロでは1.15ドル割れ、対ポンドでは1.34ドルドル台前半まで押し込まれています。
一方、円はまちまちでの推移。ドルインデックスの大幅上昇を受けてドル/円が上値を拡大し、一時114円台を回復する動きとなりました。そこからは調整の動きが入ったものの、113円台後半での推移となるなど、堅調地合いが維持される流れとなっています。一方、クロス円は米株の下落などを眺めて売り優勢の流れとなり、上値を抑えられました。ただ、ドル/円の上昇がクロス円の下値を支えたことで、下げ幅は縮小する展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドブレイクからバンドウォークとなり上値を拡大する動きとなりました。目先はそこから調整の動きが意識されましたが、バンドの中心線まで届かずに持ち直し基調となっており、下値の堅さが意識される流れとなっています。
現状バンドの上下限中心線は上昇基調であり、トレンドそのものが上向きです。バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくくなっているものの、下値の堅さが意識されやすく、再度バンドの上限まで上昇する可能性も十分にあるでしょう。