EA-BANK モーニングレポート
米株が大きく下落(11.9 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落。買われ過ぎ感や中国恒大のデフォルト懸念や次期FRB議長人事などが意識される中で売り優勢の流れとなりました。ダウは一時250ドル安水準となり下値を拡大しましたが、売り一巡後は下げ渋る展開となり、結局110ドル安水準での引けとなりました。米国債利回りの大幅低下などが金融株の上値を抑える展開となっています。一方、原油価格の上昇などを背景に、エネルギー関連銘柄の下値は支えられる動きとなっています。
米国債市場では利回りが大きく下落。米株の軟調地合いなどを眺めて債券に対する買いの流れが強まっています。米10年債利回りは一時1.43%台に低下して9月末以来の水準に、30年債利回りは一時1.80%台に低下して7月末以来の水準にそれぞれ低下しています。債券に対する買い意欲が強まる中、米10年債入札が行われ、やや不調な結果となったことで債券に対する調整売りも入りましたが、大きな動きにはなりませんでした。
為替相場 – 米株の下落基調を背景に、円独歩高
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。米国債利回りの大幅低下などを眺めてドルの上値が抑えられる展開となっています。ただ、英国の景気に対する警戒感の高まりから利上げの緊急性が後退したといった見方が強まったことでポンドに対する売りの流れが意識され、ポンド/ドルが上値を抑えられ、さらにオセアニア通貨に対する調整の動きなども意識されたことでドルの下値も支えられる動きとなりました。ユーロ/ドルは小幅に上昇して1.16ドルをうかがう展開となっていますが、豪ドル/ドルは0.74ドルを割り込む動きが展開されています。
一方、円は上昇。米株の軟調地合いを受けたリスク回避的な動きが意識され、円に対する買い戻しの動きが強まっています。円は対主要通貨に対して広く買われており、独歩高となっています。ドル/円は113円割り込む動き、ユーロ/円は131円を割り込む動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、中心線と下限で挟まれたレンジを動いています。ただし、下げ渋る動きもあり、方向感の見えにくい状況となっています。目先は中心線が意識されていることから、大きな動きにはなりにくいところであり、様子見ムードが強まるのではないかとみています。
現状バンドの上下限中心線はほぼ横ばいでの推移となっています。バンド幅は狭く、市場にはエネルギーが蓄積されているものと思われます。バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きになる可能性もありそうで、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。ただ、現状はバンドの中心線を意識しての動きとなっており、方向感の見えにくいところです。ここからの大きな動きに注目です。