EA-BANK モーニングレポート
米株が上昇しての引け(11.8 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇。米金融当局関係者が相次いで発言をしましたが、全体的には足元の経済に対する楽観的な見方や、利上げに慎重な姿勢を見せたことなどが意識されてリスク志向の動きが強まりました。ただ、ブラード・セントルイス連銀総裁は来年2回の利上げを予想しており、金融政策の先行きに関しては楽観視できるものではないところではあるでしょう。ダウは100ドル高水準での引けとなり、NASDAQやS&P500もプラス圏での引けとなりました。
米国債市場では利回りが上昇。米株の上昇などを背景に、債券に対する調整売りの動きが強まる展開となっています。さらに米3年債入札が不調となったことが利回りの下値を支えました。米10年債利回りは1.49%台で、30年債利回りは1.88%台での推移となっています。
為替相場 – ドルインデックス下落
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りは上昇しているものの、ユーロやポンドに対する買い戻しの動きが強まったことを背景に、ドルの上値が抑えられています。英国では利上げに対する思惑が意識される一方、米国では早期利上げ観測が後退する展開となっており、ドル売りの流れがくすぶる展開となっています。ユーロ/ドルは1.16ドルを目指しての動きとなっており、ポンド/ドルは1.35ドル台半ばから後半を推移しています。
一方、円はまちまちでの推移。ドルインデックスの下落を背景にドル/円の上値が抑えられる一方、米株高などを背景にリスク志向の動きが意識されたことでクロス円は全体的には底堅い動きが展開されています。ドル/円は113円台前半での推移での動きとなる一方、ポンド/円などは153円台中盤から後半での推移となっています。ただ、全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる展開となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線とで挟まれたレンジを動いています。狭いレンジでの動きであり、底堅いものの大きな方向感の見えにくい流れです。目先はバンドの上限から下落して中心線を意識しての動きとなっており、中心線で支えられるかどうかに注目です。
現状バンドの上下限中心線はほぼ横ばいでの推移です。バンド幅は狭く、市場にはエネルギーが蓄積されているものと思われます。バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きになる可能性もあるので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。ただ、目先は中心線を意識しての動きとなっており、方向感を見極めながらの対応となるでしょう。