EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計、市場予想を上回る(11.5 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が上昇しての引け。米雇用統計が市場予想を上回ったことで上値を拡大する展開となり、ダウは一時360ドル高水準まで上昇しました。その後は調整の動きなども意識されたことで上値を抑えられ、60ドル高水準まで下落したものの、引けにかけて持ち直し、結局200ドル高水準となって引けています。リスク志向の動きが強まったことで原油も再度80ドル台を回復しており、インフレに対する警戒感も強まる状況となっています。
米国債市場では利回りが大幅低下。米株が大幅上昇となる中で債券に対する買い意欲が強まる状況となっています。早期利上げ観測が後退したことなどが依然として意識されており、米10年債利回りは1.45%台に、30年債利回りは1.88%台にまで低下しての動きとなっています。
為替相場 – ドルインデックスは小幅に下落
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。米株の上昇などが意識されてる一方で米国債利回りが大きく低下しており、ドルの上値を抑える展開となっています。ただ、MPCを受けてのポンド売りの流れが維持されてる格好でポンド/ドルの上値は重く、ドル売りの流れは強まっていません。売り買いが交錯する展開で、様子見ムードが強まりました。
一方、円は堅調地合い。南ア・ランド/円は底堅い動きを継続していますが、米国債利回りが大幅低下となる中でドル/円が上値を抑えられており、クロス円もつれ安となっています。米株の上昇を背景にリスク志向の動きも意識されたことでドル/円、クロス円が積極的に下値を拡大する展開にはなっていないものの、上値の重い展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下値圏での小動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなっていましたが、目先はそこから下げ渋る展開となっています。ただ、上値の重い展開であり、狭いレンジでの動きとなっています。バンドの中心線が下落しているので、バンドの中心線までは到達する可能性がありますが、売り圧力が根強く、再度バンドの下限まで下落といった動きとなりそうです。
現状バンドの上限が下落基調、下限が下落基調から小幅持ち直しといった動きとなっています。バンド幅が縮小傾向となる中、市場には徐々にエネルギーが蓄積される格好となっています。ただ、まだ縮小の余地は大きく、目先は大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。しばらくは狭いレンジでの様子見といった流れとなるでしょう。