EA-BANK モーニングレポート
米株、上昇基調強める(10.28 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇。米GDP速報値は市場予想を下回り、前回から大幅に悪化する結果となりました。デルタ株の感染拡大や失業給付の上乗せ措置が終了したことなどが嫌気される流れとなっています。しかし、米新規失業保険申請件数が市場予想よりも良かったことや、企業決算に対する思惑などから米株には買い圧力が強まる展開となり、底堅い動きが強まりました。ダウは買いの流れが加速し、230ドル高水準で引けています。
また、米国債市場では利回りがまちまちでの推移。長期債利回りは株高を背景とした債券売りの流れが意識されていることに加えて7年債入札が低調となったことなどを背景に、上値を拡大する展開となっています。米10年債利回りは1.57%台を回復しての動きであり、30年債利回りも1.97%台での推移となっています。一方、米2年債利回りは0.50%台を割り込んでの動きとなっています。
為替相場 – ドルインデックスは大きく下落
為替相場では、ドルインデックスが大きく下落。米長期債利回りは上昇しての動きとなっていますが、2年債利回りなどの低下や、ここまでの上昇に対する警戒感、さらには米GDPが市場予想を下回ったことで、経済の回復に対する懸念が強まる流れとなり、ドル売りが意識されました。ドルは主要通貨に対して売られる流れとなっており、ユーロ/ドルは一時1.17ドル回復目前まで上昇し、ポンド/ドルでは1.38ドル回復目前まで持ち直す動きとなっています。
一方、円はまちまちでの推移。ダウの上昇などを背景に、円売りの流れが意識されやすい状況となりましたが、ドルが軟調地合いとなる中でドル/円の上値が抑えられる展開となり、クロス円も伸びを欠く展開となっています。ただ、一時132円を割りこむ動きを見せたユーロ/円は132円台半ばから後半での動きとなるなど、NY時間帯に上昇基調が強まる展開となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から急落して中心線をブレイクして下限まで下落し、そのままバンドブレイクからバンドウォークといった展開となっていましたが、目先はそこから持ち直し、バンドの中心線を超える上昇となっています。底堅い動きが意識されており、このままバンドの上限まで上昇することができるかに注目が集まりそうです。
現状バンドの上限が下落、下限が下落基調から持ち直す動きとなっています。バンド幅が縮小傾向となっており、徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われます。ただ、まだ縮小の余地が大きく、すぐにバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところでしょう。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要ですが、流れとしてはレンジ圏での動きが意識されやすいところではないでしょうか。