EA-BANK モーニングレポート
米株はダウが下げ幅拡大(10.27 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引け。ダウが260ドル安水準となる一方、NASDAQは下げ渋りから小幅に上昇しての引けとなっています。インフレ圧力の高まりに対する警戒感からリスク回避的な動きが意識される展開となっていることに加えて、今週発表となる米国のGDP速報値やECB理事会などの重要イベントを控えていることで、ここまでの上昇に対するポジション調整の動きも意識される展開となりました。
また、米国債市場は長期債利回りが低下しての推移。米5年債入札の好調や米株の軟調地合いなどを背景に債券に対する買い戻しの動きが強まり、下値を拡大する展開となっています。米30年債利回りは10bpを超える下げ幅となり、2.00%を割り込む動きとなっています。また、米10年債利回りは1.60%を大きく割り込んでの推移となっています。ただ、2年債利回りなどは上昇しており、短期債売り・長期債買いの動きが強まっています。
為替相場 – ダウの軟調地合いを眺め、円下げ渋る
為替相場では、ドルインデックスがマイナス圏での推移。米長期債利回りの大幅低下などを背景に、ドルに対する売りの流れが意識されています。エネルギー価格の上昇基調などを眺めて資源国通貨が堅調地合いを維持しており、特に早期の利上げの可能性を示唆したことを受けてカナダドルが上昇基調を強めており、ドルの下値を拡大する流れとなっています。一方でポンドなどに対しては底堅い動きとなっています。
一方、円はまちまちでの推移。ダウの軟調地合いなどを眺めてドル/円やユーロ/円などが上値を抑えられる一方、商品価格の上昇などを背景とした豪ドルやカナダドルの下値の堅い展開などが意識される流れとなっており、全体的には方向感の見えにくい状況となっています。ドル/円も一時は113.40円を下回る水準での推移となったものの、NY時間帯に持ち直しての動きとなっており、全体的には下げ渋る動きとなりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し、一時バンドの中心線を挟んでの動きが展開されましたが、その後は底堅い動きからじり高基調となっています。ただ、まだバンドの上限には届いておらず、バンドの+1σを挟んでの動きが展開されている状況です。
現状バンドの上下限中心線が上昇基調に転じています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところですが、トレンドそのものは上向きであり、バンドの上限までは到達する可能性は高いのではないでしょうか。ただ、そこでは上値を抑えられる可能性が高いでしょう。